がんの種類別「ステージ4」の状態

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掲載している情報は一般論であり、医師や主治医の指示に従うようにしましょう。特にがん領域においては複数の医師の意見を聞くセカンドオピニオンも大切です。

2017.9.12

がんの進行度による分類のことを、「ステージ(病期)分類」といいます。

一般的には「ステージ0(またはⅠ)~ステージⅣ」まであり、ステージ0(またはⅠ)はごく早期の段階、ステージⅣは最も進行した段階です。

ステージⅣの状態は、がんの種類によっても異なりますが、基本的には「がんが元の病巣からはなれて、遠くの臓器にまで転移した状態」になります。

こうなると、元の病巣だけを切除しても予後の改善は期待できないため、一般的には切除手術は難しいのが現状です。

がんの種類別のステージⅣの状態と、症状や治療法などについてご紹介していきます。

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がんの種類別・ステージⅣの状態

ステージⅣは、基本的にがんが「遠隔転移(遠くの臓器に転移)」している段階といえますが、がんの種類によって多少の違いがあります。

ステージⅣとはどのような状態なのか、日本人に多いがんの種類別にまとめてみましょう。

がんの種類別・ステージⅣの状態
がんの種類 Ⅳ期の状態
胃がん ・肝臓、肺など遠くの臓器や腹膜に転移している
肺がん ・反対側の肺や、脳・肝臓・副腎・骨などに転移している
・胸膜播種、悪性胸水がみられる
大腸がん 腹膜・肝臓・肺などへの遠隔転移がある
前立腺がん 遠隔転移している(ステージDと分類されることもあります)
乳がん 骨・肺・脳・肝臓などの別の臓器に転移している
肝臓がん ・リンパ節転移や遠隔転移はないが、腫瘍が2つ以上で、サイズが2センチより大きく、門脈・肝静脈や胆管などに広がっている(ⅣA期)
・リンパ節転移している(ⅣA期)
・遠隔転移している(ⅣB期)
すい臓がん ・がんが膵臓の周囲の主要な血管や臓器を巻き込んでいる(Ⅳa期)
・第3群リンパ節や、肝臓・腹膜など離れた臓器に転移をしている(Ⅳb期)
子宮頸がん ・膀胱や直腸の粘膜へがんが広がっている(ⅣA期)
・小骨盤腔を越えて、がんが転移している(ⅣB期)
悪性リンパ腫 リンパ腫がリンパ外の臓器にも広範囲に広がっている

このように、がんの種類によってステージⅣの状態はさまざまです。がんによっては、ⅣA期とⅣB期というふうに、同じⅣ期の中でも分かれていることがあります。

いずれにせよ、共通していえるのは「手術が難しい状態」ということです。また「放置すると6ヵ月以内に命の危険がある」場合が多いといわれています。

がんの種類別・末期がんの症状

末期がんの症状は、患者さん一人ひとりの転移の状態によって異なりますが、一般的によく見られる症状についてご紹介します。

胃がんの末期症状

末期の胃がんでは、まず消化に支障が出てきますので、食欲不振や吸収不良による体重減少が起こりやすくなります。

また、腫瘍によって胃の通過が悪くなることで吐き気が出る患者さんも少なくありません。

転移による症状としては、骨転移による痛みや骨折、また肺転移した場合は咳や息苦しさなどがみられます。

特に胃がんが転移しやすい肝臓は、かなり進行してからみぞおちの痛みやしこり、黄疸や全身倦怠感などが出てきます。

腹膜播種が進行すると腹水がたまり、お腹が膨れ上がることもあります。

肺がんの末期症状

肺がんのステージⅣでは、転移した臓器よってさまざまな症状が出るほか、胸膜播種を起こして胸水がたまるようになると、呼吸困難が起こりやすくなります。

また腫瘍が大きくなると咳や喀血、呼吸状態の悪化がみられ、酸素吸入が必要になることもあります。

他には、肺の腫瘍で上大静脈が圧迫されるようになると、上半身に血がたまるようになり、顔や首が腫れることもあります。

大腸がんの末期症状

大腸がんも、転移した臓器によってさまざまな症状が考えられます。

腹膜播種を起こした場合は腹水がたまり、お腹がパンパンに膨れることもあります。

また腫瘍がおおきくなって腸をふさぎ、腸閉塞(イレウスともいいます)となることもあります。

前立腺がんの末期症状

前立腺がんは一般的に進行が遅いのが特徴ですが、末期では排尿障害(尿がでにくくなる)や骨転移にともなう痛みなどがでる場合があります。

またリンパに転移した場合は下半身がむくみやすくなります。

乳がんの末期症状

乳がんは進行すると骨に転移することが多く、痛みや骨折などがみられることがあります。

また肺に転移した場合は咳や血痰、脳に転移した場合は頭痛や吐き気など、転移した臓器によっても色々な症状が出てきます。

末期がんで行なえる治療法とは

末期がんの治療法は、人によりさまざまです。一般的には、以下のような治療法があります。

手術

どのがんであれ、ステージⅣになると基本的にがんを完全に切除する手術は難しくなります。

特に全身のあちこちに転移している場合は、すべてのがんを取りのぞくことは難しく、予後が改善しないばかりか患者さんに手術の侵襲(身体への負担)だけを与えることになります。

ただし、大腸がんなど一部のがんでは、転移の場所や個数によっては切除手術を行うこともあります。

実際、転移に対して肺切除や肝切除などを行なって、ステージⅣでも長く生存できる患者さんもいます。

また、腫瘍による腸閉塞などに対し、症状を緩和するために手術(バイパス手術など)を行うことがあります。

薬物療法

ステージⅣのがんにおいて、もっとも治療の中心となるのは薬物療法です。

抗がん剤や分子標的薬、がんの種類によってはホルモン治療薬や免疫チェックポイント阻害剤などを使います。

これらの薬は、点滴や内服によって全身のがん細胞に届けることができるため、あちこちに転移した病巣に効果が期待できます。

ステージIVのがんに対する薬物療法の目的は、がんの進行を食い止める(あるいは遅らせる)ことによって、すこしでも長生きできるようにすることです。

対症療法と緩和ケア

末期がんになると、「がん性疼痛」と呼ばれる独特のつらい痛みが出てくることがあります。

そのような場合は、モルヒネなどの麻薬をはじめとする強い鎮痛剤を用いるなどして、患者さんの苦痛を和らげる治療をします。

他にも、咳がひどければ鎮咳薬を、呼吸困難があれば酸素療法を、腹水がたまればチューブで腹水を抜く処置を、というように症状に応じた治療(対症療法)が行なわれます。

また末期がんでは、死に対する不安や恐怖などの精神的な苦痛に対するケアも重要です。

がんの治療を行なう病院には、そうした緩和ケアを専門とするチームが編成されており、それぞれの専門家が力を合わせて患者さんをサポートします。

参考文献

  1. 国立がん研究センター がん情報サービス | 各種がん解説ページ
  2. 公益財団法人 日本医療機能評価機構 Minds 各種がん診療ガイドライン
  3. がん研有明病院 がんに関する情報 | 各種がん解説ページ
  4. 慶應義塾大学病院 KOMPAS | 各種がん解説ページ
  5. 国立がん研究センター がんの統計’15
  6. その他

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参照:医師の転活

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