2017.1.1
浸潤(しんじゅん)とは、発生したがん組織が組織内部の深くまで進行することをいいます。
がんが別の臓器や組織に移動する転移とは意味が違います。
しかし浸潤は、組織内部の奥深くまで進行することで、血管やリンパ管に辿り着き、それらの流れにのって別の臓器や組織に転移しますので、がんは通常、増殖・浸潤・転移を繰り返しながら進行していきます。
がんの中には「非浸潤がん」という種類があり、浸潤しない性質を持っていますので、血管やリンパ管に侵入しないため、同時に転移しないがんと言い換えることもできます。
乳がんの中には非浸潤性乳がんがあります。乳がんと診断された患者の内、10%程度がこれにあたります。
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がんが組織の奥部まで浸潤していくと、血液やリンパ液にのって別の組織や臓器に転移してしまうので、できるだけ早くにがんの浸潤を食い止めることが大切になってきます。
どうすればがんの浸潤を食い止めることができるのでしょうか?その方法を考えるにあたって、まずはがんがどのように進行(浸潤)していくのか解説していきたいと思います。
がんの原発となる食道や胃や大腸といった臓器の内部は、粘膜という組織で覆われています。そして、その下は粘膜筋板、粘膜下層、筋層、漿膜下層、漿膜の順で構成されています。
がんには、放置しておけば組織の奥へ奥へと進行していく性質がありますので、粘膜に発生したがんが、徐々に筋層へと浸潤し最終的には漿膜まで進行していきます。
筋層に達してしまうと、そこに血液やリンパが通っているため転移の可能性が高くなります。ですから、がんの浸潤を筋層に達する前に食い止めることができるかどうかが、がん治療の難易度を左右する一つのポイントになります。
がんの浸潤を食い止めるために、できることにはどんなことがあるのでしょうか?それは、定期的ながん検診を受けて、がんを早期に発見する以外にありません。
がんは、ある程度進行するまでは自覚症状というものを感じにくい病気です。ですから、自分では何の不調も感じなくても、実は体の中ではがんが発生しているということもあります。
がんの浸潤が進み、血液やリンパ液にのって他の組織や臓器に転移してしまっている状態では、完治の可能性も低くなってきますので、ぜひがん検診は定期的に受けるようしましょう。
参考文献
がん保険はがんになってからでは加入できません。またがん保険は医療保険と違い、持病や既往歴があっても問題ないケースが多いのが特徴です。
がんになった際の治療費が心配な方は、がんになる前に一度資料請求をして検討してみるとよいでしょう。
FPが選ぶおすすめがん保険人気ランキングの上位2社をご紹介しておきます。
参照:医師の転活
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