肺がんとは・肺がんの基礎知識

  • Facebook シェア
  • はてなブックマーク
  • LINE
  • Google+

2017.5.19

  • 日本人のがんによる死亡原因の第1位
  • 喫煙(たばこ)が大きな原因の1つ
  • 肺がんは転移しやすい!
肺

日本人の死亡原因の第1位はがん(悪性腫瘍)ですが、肺がんはがんによる死亡原因の第1位になっています。つまり、日本人は肺がんで亡くなる方が最も多いということが言えます。

肺がんが1位になる前は胃がんが1位だったのですが、1998年からは肺がんが死亡原因の第1位となり、年々肺がんによる死亡者数は増え続けています。

現在肺がんで死亡する人は年間約7万人(男性約5万人、女性約2万人)に上り、今後も増加していくと予測されています。ちなに2位の胃がんは約5万人ほどです。

スポンサーリンク

肺がんは喫煙(たばこ)が大きな原因の1つ

たばこ

肺がんはたばこが大きな原因の1つであると考えられています。

たばこの煙には約4000種類の化学物質が含まれ、そのうち200種類以上は有害物質が含まれています。肺は直接たばこの煙が出入りする臓器ですので、たばこを吸うと肺がんの発生リスクは確実に高まります。

喫煙者はたばこを吸わない人の約5倍肺がんになりやすいといわれています。

たばこでがんが発生する流れ

肺がんは転移しやすい!

転移

肺がんの怖いところは、肺にできたがんは他の臓器や組織に転移しやすいというところです。

肺がんは全身のどの部位にも転移する可能性がありますが、特に脳・骨・肝臓などへ転移するケースが多いです。

肺がんは発症率が高いだけでなく転移もしやすいので、死亡原因の第1位となっているのです。

喫煙者が減少しているのに肺がんの死亡数が増加している理由とは?

死亡

肺がんを発症する最も大きな原因はたばこです。

近年、「たばこは体へ悪い影響を与える」ということが世間一般的な常識となり、「禁煙外来」もできるほどの禁煙ブームで、喫煙者数は年々減少しています。

1966年では83.7%あった喫煙率が2014年では30.3%となっています(厚生労働省のTOBACCOorHEALTH最新たばこ情報「成人喫煙率(JT全国喫煙者率調査)」)。

しかし、その一方で、肺がんの死亡数は年々増加しています。1980年には約20,000人であった肺がん死亡者数は2010年では約70,000人まで増加し、2015年の予測では77,200人となっています(国立研究開発法人国立がん研究センター「長期的傾向死亡数・2015年の部位別予測死亡数」)。

なぜ、最も大きな原因であるたばこを吸う人が少なくなってきているのに、がんで亡くなる人の数が増えているのでしょうか?

高齢化社会が関係している

がんの年齢階級別罹患率

がんは60代以上の高齢になるほど発症数が多い病気です。高齢化社会となっている現在では、高齢者の数が増えるごとに肺がん患者数も増えていきます。

肺がん死亡数は、総死亡者数の値であり、高齢者が増えている分の調整はされていません。

そこで、高齢者の増加数を考慮している年齢調整死亡率で死亡率の推移をみると、がん全体の死亡率は1966年までは少しずつ増えていっていましたが、その後、1990年代前半まではやや減少し、1990年代後半からはさらに減少傾向にあります

(国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター、がん登録・統計「人口の高齢化の影響を除いた年齢調整率でみた場合」)

近年の肺がんでの年齢調整された死亡率は、1996年を境に男性では減少傾向にあり、女性では2003年から横ばいとなっています(国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター、主要部位別の年齢調整率の近年の傾向)。

今は禁煙していても喫煙歴がある場合

禁煙年数と肺がんの発生リスク

たばこの害は吸ったらすぐに体に現れるのではなく、死亡のリスクが高まるまで、たばこを吸い始めてから30年と言われています。

喫煙率が一番高かった1966年の30年後の1996年、男性の肺がん年齢調整死亡率もピークを迎え、そこから喫煙率、肺がん死亡率とも減少傾向にあることを見れば、喫煙率と肺がん死亡率がリンクしていることが言えます。

ただしグラフからもわかるように、禁煙期間が20年以上あれば吸わない人と同じぐらいのリスクにまで下がるという研究結果もでていますので、やはり禁煙は大切だということがわかります。

肺腺がんが増えている

肺腺がんは肺がん全体の60%にあたり、肺がんの中で一番発症しやすいがんです。最近、非喫煙者の女性で肺腺がんを発症する方が増えています。

肺腺がんの原因には女性ホルモンや大気汚染が関係していると言われており、喫煙が関係していない肺がんの罹患者数の増加が、肺がんの死亡者数増加に比例しているとも言えます。

40歳を過ぎたら、年に一度は肺がん検診を!

肺がんで命を落とさないようにするためには、定期的に肺がん検診を受けることが大切です。

肺がん検診は多くの自治体で、40歳以上の人を対象に費用の助成を行なっています。40歳になったら案内のハガキなどが家に届きますので、必ずチェックするようにしましょう。

肺がん検診では、主に以下のような検査が行なわれています。

胸部X線検査

いわゆる「胸のレントゲン検査」です。事前の準備も特に必要なく、簡単・スピーディに受けることができます。

肺がんにかかっている場合、その部分が白い影のように映ります。ただし、太い気管支に近い「肺門部」にできた肺がんは、気管支や血管、骨などに隠れて見えにくい点がデメリットです。

肺門部のがんは喫煙者に多いため、喫煙年数の長い人を対象に、胸部X線に加えて「喀痰細胞診」も行なわれます。

喀痰細胞診

朝一番の痰を採取し、その中にがん細胞が混ざってないかどうかを顕微鏡で調べる検査です。精度を高めるために、3日分の痰を採取する「3日法」がよく行なわれています。

胸部X線検査と喀痰細胞診を組み合わせることで、肺がんの発見率が高まることが分かっています。

胸部CT検査

自治体で実施する肺がん検診では、主に上記2つの検査が行なわれていますが、より確実に肺がんを発見できる検査としては「胸部CT検査」が有名です。

CTは、体の内部を描き出す検査ですので、精度はかなり高く、通常のX線検査では写らない小さながんも発見できます。

喫煙歴があるなどして、肺がんが気になる人の中には、人間ドックなどで胸部CT検査を個人的に受ける人も少なくありません。

現在のところ、個人で受けられる肺がんの検査としてはもっとも精度が高いため、肺がんのリスクが高いと思われる方は、ぜひ定期的に受けることをおすすめします。

腫瘍マーカー検査

腫瘍マーカーとは、がん細胞が産生する特異的なタンパクです。血液検査もしくは尿検査で数値を調べることで、がんの有無や進行度などを調べることができます。

肺がんの腫瘍マーカーとしては、SCCやCEA、NSE、Cyfra21-1(シフラ)などが代表的です。

ただし、がんがある程度進行しないと陽性を示さないことも多いため、腫瘍マーカーだけでがんの有無を判断することはできません。あくまで補助的に用いられる検査だといえます。

肺がんは、がん全体の中でも死亡率が高いため、早期発見が何よりも大切です。

喫煙歴のある人はもちろん、タバコを一度も吸ったことない方も、受動喫煙などで肺がんにかかるリスクはありますので、40歳を過ぎたら必ず年に一度は検査を受けるようにしましょう。

参考文献

  1. 国立がん研究センター がん情報サービス | 肺がん
  2. 国立がん研究センターのがんの本「肺がん」
  3. 公益財団法人 日本医療機能評価機構 Minds | 患者さんのためのガイドブック よくわかる肺がんQ&A
  4. がん研有明病院 がんに関する情報 肺がん
  5. 慶應義塾大学病院 KOMPAS | 肺がん
  6. 国立がん研究センター がんの統計’15
  7. その他

がんとわかる前にがん保険を検討しよう!

がん保険はがんになってからでは加入できません。またがん保険は医療保険と違い、持病や既往歴があっても問題ないケースが多いのが特徴です。

がんになった際の治療費が心配な方は、がんになる前に一度資料請求をして検討してみるとよいでしょう。

FPが選ぶおすすめがん保険人気ランキングの上位2社をご紹介しておきます。

チューリッヒ生命がん保険
メットライフガードエックス
  • Facebook シェア 0
  • はてなブックマーク はてブ 0
  • LINE 送る
  • Google+ 共有 0
関連記事
応援

下記団体の活動を応援しています。

がんの臨床試験(治験)募集!
医師の転職サイト
COMLの電話相談
Minds医療情報サービス
キャンサーペアレンツ

ページの1番上へ戻る