後どれくらい生きられる?肺がんの余命

  • Facebook シェア
  • はてなブックマーク
  • LINE
  • Google+

2017.5.19

肺がんは、数あるがんの中でも、予後の厳しいがんの一つです。

肺は多くの毛細血管で覆われている上、全身の血液が通過する場所であるため、がんが転移しやすいことが一因と考えられます。

そのため、肺がんの生存率は全体的に低めなのですが、早く発見できれば、それだけ治る可能性も高くなります。

肺がんの余命についての詳しい情報をご紹介していきましょう。

肺がんの5年生存率

さまざまな部位別がんの中でも、肺がんの生存率はやや低い傾向がみられます。まずは、ステージ別の5年生存率を見てみましょう。

肺がんのステージ別5年生存率

ステージ 症例数(件) 5年相対生存率(%)
6,794 83.6
1,236 49.0
4,237 22.9
4,668 5.0
全症例 17,183 44.6

がん情報サービス「肺がんの病期別生存率」をもとに再作成

すべての病期を合わせた肺がんの5年生存率は、44.6%ですが、全がんの平均5年生存率は「69.1%」となっていますので、平均からみると低い数値であることがわかります。

特に、ステージⅡ以降になると急激に生存率が下がることが表からも見てとれます。

逆に、リンパ節転移のないⅠ期の5年生存率は80%を超えていることから、特に肺がんは「まだ転移していない早期の段階で発見することが非常に大切」だといえます。

また、肺がんには「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」の2種類がありますが、特に生存率が低いのは小細胞肺がんのほうです。

全国がん(成人病)センター協議会が発表する、小細胞肺がんの生存率のデータをご紹介しましょう。

小細胞肺がんの5年生存率

ステージ 症例数(件) 5年相対生存率(%)
276 58.3
144 33.7
855 19.7
903 2.9
全症例 2,198 18.6

全がん協「部位別臨床病期別5年相対生存率(2004-2007年診断症例)」参照

このように、小細胞肺がんの5年生存率は、肺がん全体と比べてもかなり低い数値となっています。

もっとも早期のⅠ期であっても58.3%、さらにⅣ期になるとわずか2.9%という、非常に厳しい生存率です。

さらに注目したいのが、Ⅳ期の症例数の多さです。つまり小細胞肺がんは、ほかの部位に転移してから初めて発見されるケースが多い、ということがわかります。

小細胞肺がんは、肺がん全体のおよそ15~20%ですが、非小細胞肺がんに比べると一般的に進行が速く、早期から転移しやすい点が特徴です。

太い気管支に近い「肺門部」という場所に発生しやすく、喫煙との関連性が高いことがわかっていますので、リスクを低くするためにもぜひ禁煙に努めることをおすすめします。

肺がんの余命は、人それぞれ

通常、がんで余命宣告を受けるのは、もっとも末期であるステージⅣの場合です。

肺がんのステージⅣでは、腫瘍を少しでも小さくするための抗がん剤治療や、つらい症状を和らげるための緩和ケアが中心となり、手術などの積極的な治療はできません。

特に高齢の患者さんや、持病のある患者さんの場合、体力的な問題から抗がん剤を使えない場合もあるため、そうなると基本的には症状をできるかぎり和らげつつ、死を待つという状態になります。

ただし、必ずしも宣告された余命の通りに命が尽きるかというと、そうとも限りません。

上でご紹介したグラフを見ても分かる通り、どんなに予後の厳しいステージⅣであっても、5年後に生存している人はわずかながら存在しています。

実際にどれぐらい生きられるかは、患者さん一人ひとりによって違うのです。

また、5年生存率は治療を受ける医療機関によっても変わってきますから、少しでも肺がんの治療成績のいい病院で治療を受けるのも一つの方法です。

いずれにしても、生存率が0%ではない以上、受けられる治療はなるべく前向きに受けることが望まれます。

肺がんを完治できるかどうかは、早期発見にかかっている!

生存率のグラフを見ても分かる通り、肺がんで長く生きるためには早期発見が一番のポイントとなります。

全体的に予後の良くない肺がんでも、Ⅰ期で発見できた場合は80%以上の人が5年後も生存しています。肺がんのⅠ期とは、以下のような段階です。

ステージ 状態
Ⅰa 腫瘍の最大径が3センチ以下でリンパ節転移がない
Ⅰb 腫瘍の最大径が 3cm を超え 5cm 以下、あるいは 3cm 以下で臓側胸膜に浸潤があるが、リンパ節転移がない

がん情報サービス「肺がんの病期(ステージ)」参照

ⅠaでもⅠbでも、「リンパ節転移がない」という点で共通しています。

肺は、多くの毛細血管やリンパ管に覆われた臓器ですので、そこからがん細胞が入り込むと、ほかの部位に転移するリスクが高まります。ですから、その前に発見することが完治のカギなのです。

とはいえ、Ⅰ期の肺がんではほとんど自覚症状はありませんので、早期発見のためには定期的に肺がん検診を受ける必要があります。

各自治体では、40歳以上の人を対象に毎年、胸部X線検査を行なっていますので、案内が届いた方はぜひ受けるようにしましょう。

また喫煙年数の長い人には、胸部X線に加えて「喀痰細胞診」という検査も行なわれます。

特に肺がんのリスクが高いと思われる方は、個人的に人間ドックなどで胸部CT検査を受けるのもおすすめです。

肺を内側から観察できる胸部CTでは、普通のX線検査では発見できないような小さな腫瘍も確認できます。

肺がんで命を落とさないためにも、ぜひ定期的に肺がん検診を受けて、早期発見に努めるようにしましょう。

参考文献

  1. 国立がん研究センター がん情報サービス | 肺がん
  2. 国立がん研究センターのがんの本「肺がん」
  3. 公益財団法人 日本医療機能評価機構 Minds | 患者さんのためのガイドブック よくわかる肺がんQ&A
  4. がん研有明病院 がんに関する情報 肺がん
  5. 慶應義塾大学病院 KOMPAS | 肺がん
  6. 国立がん研究センター がんの統計’15
  7. その他

肺がんの治験情報

2017.6.12更新

現在募集中の治験広告を掲載しております。

【 臨床試験お問い合わせ窓口 】

がん情報サイト「オンコロ」治験広告事務局

0120-974-268
(平日:10:00~18:30)

gan-info_oncolo@clinical-t.com

がんとわかる前にがん保険を検討しよう!

がん保険はがんになってからでは加入できません。またがん保険は医療保険と違い、持病や既往歴があっても問題ないケースが多いのが特徴です。

がんになった際の治療費が心配な方は、がんになる前に一度資料請求をして検討してみるとよいでしょう。

FPが選ぶおすすめがん保険人気ランキングの1位と2位をご紹介しておきます。

  • Facebook シェア 0
  • はてなブックマーク はてブ 0
  • LINE 送る
  • Google+ 共有 0
関連記事
応援

下記団体の活動を応援しています。

がんの臨床試験(治験)募集!
COMLの電話相談
Minds医療情報サービス
キャンサーペアレンツ

ページの1番上へ戻る