甲状腺がんの治療法~標準治療から最新治療法まで~

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2017.1.1

甲状腺がんの代表的な治療法は下記です。

  • 外科療法
  • 放射線療法(放射性ヨード)
  • ホルモン療法
  • 化学療法

甲状腺がんの治療では、外科療法・放射線療法(放射性ヨード)・ホルモン療法が基本となります。

外科療法

甲状腺がんの治療で最も基本となるのが、外科療法です。

ステージI・II・Ⅲ期では、甲状腺の一部又は全部を切除します。また、周囲の器官や臓器への転移をしている場合は、頸部リンパ節・食道・喉頭なども同時に切除する必要があります。

放射線療法(放射性ヨード)

甲状腺がんの治療は外科療法が中心ですが、放射線療法を併用することで、治療効果が高まることがわかっています。

甲状腺がんの放射線療法では、甲状腺の「ヨード」という栄養素を取り込む性質を利用して、ヨードと放射線物質を合成したものを内服し、内部から甲状腺のみに放射線を照射する放射線アイソトープ内服療法が中心となります。

ただし、ステージⅢ期以降の場合や、がんの種類が未分化がんの場合には、一般的に行われる体外照射が行われます。

甲状腺がんのホルモン療法

ホルモン療法

甲状腺のホルモン療法では、TSH抑制療法という治療法がとられます。

「TSH」というのは、脳の下垂体という部分から分泌される甲状腺刺激ホルモンのことで、甲状腺ホルモンの分泌量が減少すると、TSHが分泌され、甲状腺から甲状腺ホルモンが分泌されます。

しかし、TSHの分泌量が増えると甲状腺がんの進行が早まることがわかっていますので、甲状腺ホルモンを服用することにより、体外から甲状腺ホルモンを補充し、TSHが分泌されないようにすることで、がん細胞の増殖を防ぐという治療法です。

甲状腺のホルモン療法は、外科療法や放射線療法ができない、又は効果が少ない場合や、がんの種類が乳頭がんと濾胞がんの場合のみ用いられます。

また、再発防止のために、甲状腺ホルモンを服用して、TSHの分泌量を調整することもあります。

甲状腺がんの化学療法

甲状腺がんの化学療法では、シスプラチンドキソルビシンエトポシドフルオロウラシルなどの抗がん剤を、単独又は組み合わせて使用します。

抗がん剤は悪性度の高いがんであるほど有効に働きかける性質があるため、悪性度の低い乳頭がんや濾胞がんの場合にはあまり効果的ではない傾向があります。

また、悪性度が非常に高い未分化がんの場合も、悪性度が高すぎて効果がでにくい傾向にあります。

甲状腺全摘出と温存のメリット・デメリット

甲状腺

甲状腺がんの治療は基本的に摘出術を行いますが、がんの大きさが1cm以下で症状のない微小乳頭がんでは経過観察することもあります。

甲状腺を全摘出した場合と温存切除した場合のメリットとデメリットをしっかりと把握、納得した上で医師と治療方法を確認することが重要です。

ただし、がんの広がりや湿潤の度合い、転移や遠隔転移の有無によっては甲状腺全摘出が必要となり、温存手術は不可能となります。

甲状腺全摘を行う(補助療法も行う)

メリット

甲状腺にがんが残ることがなく、手術後放射線ヨードによる転移の検査や治療が容易にできるようになる。再発のチェックが血液検査のサイログロブリン値を測定することで容易に可能となる。

デメリット

手術による様々な合併症が起こる可能性が高く、甲状腺ホルモンを生涯服用し続けなければならない。

できるだけ甲状腺を温存した手術を行う(補助療法は行わない)

メリット

手術によって副甲状腺機能低下、反回神経麻痺などの合併症が起こる確率が低い。手術後、甲状腺ホルモンを飲む必要がないことが多い。

デメリット

温存した甲状腺に小さながんが残る可能性がある。放射性ヨードによる検査・治療を行う場合、温存した甲状腺を、もう一度手術して切除することが必要となる。血中サイログロブリン値は、がん再発のマーカーにならない。

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