甲状腺がんの予後と10年生存率~医学的な病状の見通し~

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2017.1.1

予後

甲状腺がんの治療後の予後は、がんの種類の中では良好であるケースが多いという特徴があります。

甲状腺がんの多くは進行がゆるやかなタイプが多く、外科療法によりがんがすべて切除できなくても、がんの進行が緩やかなので、長期間生存できる可能性も十分にあります。

悪性度の低い乳頭がんの場合では、がんができていたとしても治療をせず、経過を観察する場合もあるほどです。

ただし、ごくまれにですが、がんが未分化がんの場合には、悪性度が非常に高いため、約90%の患者が半年~1年の間で死亡します。

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甲状腺がんの5年生存率

がんの種類 ステージ 5年実測生存率(%) 5年相対生存率(%)
甲状腺 I


IV
不明
98.0
95.8
93.0
65.5
88.7
86.8
100.0
100.0
98.9
71.5
93.9
91.6

※ 公益財団法人 がん研究振興財団「がんの統計'15」全国がん(成人病)センター協議会加盟施設における5年生存率(2004~2007年診断例)より引用

甲状腺がんの10年生存率

生きる

がんの生存率の指標としては、通常5年生存率が用いられますが、甲状腺がんは予後が良いがんであるため、10年生存率が用いられることが多いです。

また、一口に甲状腺がんと言っても予後が良好なものから非常に悪いものまでありますので、甲状腺がんの種類によって10年生存率が大きく異なります。

甲状腺がんの約90%を占める乳頭がんの場合では、10年生存率は約85%、濾胞がんが約65~80%、髄様がんが約65~75%とされており、がんの中でもとても良好な結果となっています。

悪性リンパ腫の場合は、5年生存率が約5~85%と、非常に個人差が大きくなっています。

稀に発生する未分化がんの場合には、非常に悪性度の高いのでどのような治療を行っても効果が見られないことが多く、3年生存率が10%以下となっています。

分化がんなら早期発見で生存率100%

甲状腺がんは予後が比較的良好ながんとして知られており、腫瘍の発育速度も遅く進展も穏やかです。

治療後10年後の生存率は乳頭がん、濾胞がん、髄様がん全て合わせても平均85%以上といわれています。

しかし未分化がんは極めて予後が悪く、様々あるがんのなかでも悪性度の高いがんのひとつです。発育速度が非常に速く、外科療法や放射線療法、化学療法を行ってもほとんどが1年以内に死亡します。

一方、予後の最も良い甲状腺乳頭がんは手術から再発までの期間が長いため、術後長期にわたって経過観察が必要となります。甲状腺がんのうち、乳頭がん、濾胞がんの分化がんは非常におとなしいがんであり、穏やかな経過をたどります。

早期に発見治療した場合は生存率100%ですが、がんを放置し病期がⅣ期まで進行してしまった場合の生存率は急激に下がり50%前後となってしまいます。

髄様がんもⅣ期まで進行した場合は30%以下にまで落ち込みます。未分化がんは、未分化がんと診断された時点で既に病期はⅣ期と同じ扱いとなり、5年後生存率は7%、10年後生存率は限りなく0%に近いものとなります。

最近の治療では未分化がんなどの悪性度の高い腫瘍に対し、腫瘍に栄養を送る血管にチューブを埋め込み、高濃度の抗がん剤を局所投与する方法で未分化がんに良好な延命効果が報告されていますが、未だ劇的な効果のある治療法は確立していません。

参考文献

  1. 国立がん研究センター がん情報サービス | 甲状腺がん
  2. 公益財団法人 日本医療機能評価機構 Minds 甲状腺腫瘍診療ガイドライン 2010年版
  3. がん研有明病院 がんに関する情報 甲状腺がん
  4. 国立がん研究センター がんの統計’15
  5. 慶應義塾大学病院 KOMPAS | 頭頚部がん
  6. その他

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