がんを予防するために食べたい野菜

  • Facebook シェア
  • はてなブックマーク
  • LINE
  • Google+

2017.1.1

佐藤 典宏

この記事の監修者

産業医科大学 第一外科
医師 佐藤 典宏

がん予防野菜

がんを予防するためには、毎日の食生活が大切です。

中でも、野菜にはがんの予防効果が高いものが多いですので、ぜひ積極的に食べるようにしましょう。

特にがんの予防に効くのは、ビタミンCやビタミンE、ポリフェノールなどの「抗酸化作用」のある成分です。いずれも植物に多く含まれる成分ですから、やはり野菜はがん予防の上で理想的な食材だといえます。

成人1人に必要な野菜量は、「1日350グラム以上」が目安です。どんな野菜を中心に食べたらいいのか、がんに効く野菜についてご紹介していきます。

がん予防に効く食材をまとめた「デザイナーズフーズ・ピラミッド」

基本的に、野菜はどれでも健康効果が期待できますが、中でもがんの予防効果が高いものというと、1990年にアメリカの「国立がん研究所」が発表した「デザイナーズフーズ・ピラミッド」が参考になります。

これは、がん予防効果の高い食材40種類を、ピラミッド形式で表したものです。

デザイナーズフーズ・ピラミッド

中には、日本人にとってなじみのうすい食材もありますが、ほとんどは日本でも手に入るものです。見ても分かる通り、やはり野菜や果物が中心にランクインしています。

なぜ、これらの食材にがん予防効果があるのか、簡単にご紹介していきましょう。

第1グループの野菜~がん予防の王様は「にんにく」!

デザイナーズフーズ・ピラミッドの1番上のグループから見ていきます。

にんにく

このグループの中でも、トップに君臨している食材が「にんにく」です。独特の強い匂いで敬遠されがちな食材ではありますが、まさに匂いの正体である「硫化アリル(アリシン)」という成分に、強力な抗酸化作用があります。

特に、切ったりすりおろしたりすることで、アリシンがアリチアミンへと変化し、より体内に吸収されやすくなります。また、にんにくはリンやカリウム、セレンなどのミネラルも豊富です。

ただし食べ過ぎは胃腸を悪くすることがありますので、付け合わせ程度にとどめておきましょう。

キャベツ

キャベツは、にんにくに次いで強い抗酸化作用のある野菜です。ビタミンCが豊富なほか、がん抑制効果のある「イソチオシアネート」や「ペルオキシダーゼ」などが含まれています。

しょうが

にんにくと並んで、日本で広く使われている薬味です。カリウムや亜鉛などのミネラルを多く含むほか、辛味成分である「ジンゲロール」には、抗がん効果があると考えられています。

ジンゲロールは、乾燥や加熱処理によって、より抗がん作用の強い「ショウガオール」に変化するため、熱を加えた調理がおすすめです。

セリ科の野菜

にんじんやパセリ、パースニップなどは、いずれもセリ科の野菜になります。

にんじんは、体内でビタミンAに変化する「カロテン」が多く含まれる野菜です。ビタミンAも抗酸化ビタミンの一つですので、がん予防効果が期待できます。

ちなみに、にんじんの葉も栄養が豊富です。葉つきのものが手に入った際には、ぜひ炒め物やおひたしにしていただきましょう。

パセリにも、3つの抗酸化ビタミン「ACE(エース)」が豊富に含まれています。また、緑色のもとであるクロロフィルにもがんの予防効果が認められていますので、飾りにするだけではなく、ぜひ食べるようにしてみてください。

乾燥させて粉パセリにしたり、細かく刻んでサラダに入れたりするなど、工夫しだいでおいしく食べられます。

第2グループの野菜~身近な野菜に抗がん作用がたっぷり!

ピラミッドの真ん中には、私たちの身近にある野菜がたくさんランクインしています。

たまねぎ

たまねぎには、にんにくと同じ「硫化アリル」が含まれますので、抗がん作用が強めです。また「ケルセチン」というポリフェノールの一種も含んでいます。

硫化アリルの効果を最大限に発揮させるためには、サラダにするなどして生のままいただくのがおすすめです。

ブロッコリー

ブロッコリーは、ビタミンCとEが豊富な上に、ミネラルもありますし、「スルフォラファン」という強力な抗がん作用を持つファイトケミカルも含まれています。

最近、スーパーに出回っている「ブロッコリースプラウト」にもスルフォラファンがたくさん含まれますので、そちらもおすすめです。

ピーマン

抗酸化ビタミンACE(エース)が豊富に含まれますので、がん予防に最適です。特に、ビタミンAに変わるカロテンは油との相性がいいため、肉詰めなどにすると効果的に栄養がとれます。

カリフラワー

カリフラワーにはブロッコリーと同様、抗がん作用のあるスルフォラファンが含まれています。

またビタミンCの含有量が非常に多い野菜です。しかも、カリフラワーのビタミンCは過熱に強いため、温野菜としていただいても抗酸化作用が期待できます。

なす

なすは、あの独特の紫色の成分である「アントシアニン」というポリフェノールを多く含みますので、抗酸化作用が強い野菜です。また「フェノール」や「クロロフィル」などの抗がん成分も含まれます。

これらの成分は加熱調理しても壊れませんので、てんぷらや煮びたしにするのもおすすめです。

第3グループの野菜~ハーブにも抗がん作用がある!

ピラミッドの下のグループには、ハーブを含めさまざまな野菜や果物が入っています。

トマト

ビタミンACEのほか、抗酸化作用の強いリコピンを豊富に含む野菜です。実際「トマトの消費量が多い地域では、がんの発症が少なめ」だとする研究結果が国内外でたくさん報告されています。

ちなみにリコピンは過熱することによって吸収率が高まりますので、火を通した調理もおすすめです。

シソ科のハーブ類

セージやバジル、オレガノなどのハーブ類がたくさんランクインしています。ハーブ類には、香り成分に抗がん作用があるほか、ビタミンAやポリフェノールも多く含まれますので、ぜひ調味料などに積極的に使用したい食材です。

またハーブティーでも同様の効果が得られると考えられています。

きゅうり

水分ばかりで栄養価の低いイメージがあるきゅうりですが、実はそんなことはありません。

多くはありませんがビタミンCも含まれていますし、「リグナン類」というポリフェノール(イソフラボンの仲間)も含まれており、抗がん作用が期待できます。

じゃがいも

でんぷんのイメージの強いじゃがいもですが、実はビタミンCが意外と豊富に含まれています。

また、じゃがいもの皮には「クロロゲン酸」というコーヒーにも含まれているポリフェノールの一種がたくさん含まれているため、がん予防にも最適です。

芽は有害ですので、芽だけはしっかりと取った上で。皮つきのまま揚げるなど調理法を工夫してみましょう。

参考文献

  1. 国立がん研究センター がん情報サービス | がん予防
  2. 書籍 がんの予防―科学的根拠にもとづいて (国立がん研究センターのがんの本)
  3. 国立がん研究センター 社会と健康研究センター がん予防法の提示 2016年8月31日改訂版 | 科学的根拠に基づく発がん性・がん予防効果の評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究
  4. その他
  • Facebook シェア 0
  • はてなブックマーク はてブ 0
  • LINE 送る
  • Google+ 共有 0
関連記事
応援

下記団体の活動を応援しています。

がん情報サイト「オンコロ」
COMLの電話相談
Minds医療情報サービス
キャンサーペアレンツ

ページの1番上へ戻る