がん予防その3:強い紫外線を極力避ける

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がん紫外線

がんを予防する上で、放射線と並んで気を付けたいのが「紫外線」です。

紫外線は適度であれば、皮膚でのビタミンD合成を手助けしてくれますが、過剰に浴びると皮膚の細胞を傷つけ、皮膚がんの原因となってしまいます。

日本人は有色人種のため、皮膚がんのリスクは比較的低めではあるものの、近年は高齢化にともなって罹患者数が増加傾向にあります。長年浴びた紫外線の影響が、高齢になってから表れてくるためです。

どの程度の紫外線なら問題ないのか、日焼けは悪いことなのか、効果的な対策は…などなど、がんを予防するために役立つ紫外線の知識をご紹介していきます。

なぜ紫外線が、がんを引き起こすのか?

発生

紫外線は、放射線と同じく電磁波の一種です。ただし放射線よりエネルギーが低く、波長が長いため、体を通り抜けることはできません。ですからその影響は、皮膚に表れます。

紫外線は波長の長さによって3つの種類に分かれますが、そのうち皮膚に届くのはUVAとUVBの2つです。

このうちUVBは、地上に降り注ぐ紫外線の10%にも満たないものの、波長が短いため皮膚の奥にまで入り込む性質があり、日焼けやシミ、しわなどの大きな原因になります。

さらにUVBは、細胞核の中にあるDNAに直接吸収されるため、DNAを傷つけて皮膚がんの一因になりやすいのです。

一方UVAも、活性酸素を刺激する力が強く、こちらもまたがん化のきっかけを作ります。ですから紫外線を過剰に浴びることは、皮膚がんのリスクを大いに高めてしまうのです。

さらに紫外線は、目にもよくない影響を与えます。紫外線を目に浴び続けると、白内障や角膜炎、黄斑変性症などの目の病気につながりますので、サングラスをかけるなど目の紫外線ケアも重要です。

紫外線の害を受けやすいのは、色白の人!

紫外線による影響を多く受けるのは、基本的に「色白でメラニン色素の少ない人」です。

メラニン色素には、紫外線から皮膚を守ってくれる働きがあるため、メラニン色素の多い有色人種は皮膚がんにかかりにくい傾向がみられます。

黒色人種はもちろん、私たち日本人も有色人種ですので、皮膚がんリスクは低めです。

逆に白色人種は皮膚がんになりやすく、特にオゾン層の破壊が進んでいるオーストラリアやニュージーランドに住む白色人種の人々は、世界で一番皮膚がんの発症率が高いことで知られています。

しかし日本人でも、メラニン色素が少なめの人は注意が必要です。日焼けをしても肌が黒くならず、真っ赤にやけどしてしまうような人は、メラニン色素が少ない証拠ですので、皮膚がんのリスクも高くなります。

ぜひしっかりと対策するようにしましょう。

日焼けサロンやアウトドアには要注意!

皮膚がんは、長期間にわたって紫外線を浴び続けた人が、高齢になってから罹患しやすいがんです。紫外線は自然光、人工太陽光どちらも含まれますので、日焼けサロンなどに通い続けている人もリスクが高くなります。

日焼けサロンのブームは、一時期に比べると落ち着きましたが、まだ小麦色の肌を求めて通う人も少なくありません。

多くの日焼けサロンでは、「UVBではなくUVAで肌を焼くため、皮膚へのダメージが少ない」と宣伝していますが、肌が黒くなるということ自体、皮膚に何らかのダメージが与えられたということですので、安全性に問題がないとはいえません。

またUVAは確かにUVBに比べると、肌をやけど状態にさせるような作用は弱いものの、活性酸素を刺激して皮膚の細胞を酸化させる力が強いため、皮膚がんの立派な一因になるのです。

ですから、将来的な皮膚がんリスクという観点からいえば、日焼けサロンに通うことは決しておすすめできません。日本皮膚科学会も、同様の見解を示しています。

もちろん、自然光にも気を付けなくてはいけません。農作業に従事している人や、アウトドアを楽しんでいる人などは、どうしても紫外線を浴びる時間が長くなってしまいます。

特に海は、空から降り注ぐ紫外線に加えて、水面に反射した紫外線も受けるため、マリンスポーツが趣味の人はリスクが高めです。SPFやPA値の高い、ウォータープルーフの日焼け止めを使うなどの対策をしましょう。

紫外線から身を守る!正しい日焼け対策とは?

具体的な紫外線対策としては、「帽子や長袖などで肌を隠す」「日焼け止めをつける」の2つが基本です。

帽子や長袖などで肌を隠す

つばの広い帽子やサンバイザー、長袖長ズボンなどで、まずはなるべく日光に当たる皮膚を少なくしましょう。

UVカット効果のある手袋やカーディガンなど、今の日本には紫外線対策を重視した商品がたくさん売られています。長時間外出する際は特に、ぜひ利用してみてください。

日焼け止めをつける

顔や首、手足など、衣類から出ている皮膚には日焼け止めをしっかりと塗って、紫外線の影響を最小限にとどめましょう。

しかし日焼け止めには「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類があるほか、SPFやPAなどの数値のちがいもあり、何を選んでいいのか分からない人も多いかもしれません。

まずは紫外線吸収剤と紫外線散乱剤のメリットとデメリットをご紹介します。

紫外線吸収剤と紫外線散乱剤のメリットとデメリット
  紫外線吸収剤 紫外線散乱剤
紫外線カットのしくみ 化学的に紫外線のエネルギーを吸収し、熱などに変換して、皮膚の細胞に紫外線が浸透するのを防ぐ 酸化チタンなどの細かい粉で、物理的に紫外線を散乱させて跳ね返す
紫外線カット能力 50など高い数値を出せる 高SPFを出そうとすると粉の量が多くなるため、白浮きしやすい
成分 化学合成された成分が多い 天然由来のものが多い
使い心地 さらさら ややこってりしている
汗への強さ 強い 弱い
肌への刺激 人によっては負担になる 刺激が少ないため、子供や皮膚の弱い人にも使いやすい

上記のとおり、両者にはそれぞれメリットもデメリットもあります。

一般的には「子供や肌の弱い人、または日常生活の中で使う程度であれば紫外線散乱剤」、「肌が丈夫な人、またはアウトドアに出かける時や、汗に崩れにくい日焼け止めを求める場合は紫外線吸収剤」というふうに、上手に使い分けるのがおすすめです。

次に、日焼け止めに記載されている「SPF」と「PA」ですが、SPFは主にUVB、PAはUVAのブロック効果を表す数値になります。数値が大きいほど、効果が高いということです。

以下は、選び方の目安になります。

日焼け止めの選び方の目安
SPF PA
日常生活 5 PA+
軽い屋外活動 10 PA++
海水浴・晴天下での活動 20 PA+++
熱帯地方での屋外活動 30以上 PA++++

よく「SPF50」など、高数値の商品も見かけますが、よほど紫外線量の多い場所で屋外活動をするのでない限り、そこまでのスペックは必要ありません。

肌への負担を減らすためにも、時と場所に応じた日焼け止めを使うようにしましょう。

またSPFは、「1平方センチの肌に2mgの日焼け止め」を塗った場合に期待できる効果を表しているため、意外とたっぷり塗る必要があります。

薄くつけすぎると十分な効果が期待できませんので、しっかり塗るようにしてください。

また、紫外線吸収剤であれ散乱剤であれ、必ず塗り直しは必要です。SPF値が低いものほど、効果の持続時間が短いため、たとえば朝に塗ったら、お昼休みにもう一度塗りなおすようにしましょう。

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