がんと「ホメオパシー」

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2017.1.1

ホメオパシーは日本ではあまり耳にすることのない治療法ですが、欧米では比較的メジャーな補完代替医療として認識されています。

ホメオパシーは米国国立補完代替医療センターが分類している補完代替医療の中にも含まれています。

ここでは、ホメオパシーとはどのような医療なのか、がんの補完代替医療としてどのような効果があるのかという点について解説していきたいと思います。

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1.ホメオパシーとは?

ホメオパシーは、ドイツで医師のハーネマンによって200年以上前に確立された代替医療のひとつです。

ホメオパシーの考え方では、特定の症状は体からであれ心からであれ、必要があって表に出てくるのであり、その症状を出し切ることで治癒につながるとしています。

ホメオパシーは症状を出しきって治癒させるために2つの理論を構築しています。

ひとつは「同種の法則」(同じような症状のものは同じような症状を治すという法則)、もうひとつは「超微量の法則」(薬剤を高度に希釈するほど有効性が高まるという法則)というものです。

同種の法則とは、ある物質を健康な人に投与して特定の症状が現れた場合、その特定の症状が現れている人がその物質を投与されることで症状が治るという考え方です。

超微量の法則とは、ホメオパシー治療で使用する薬を元の物質の分子がなくなるほど高度に希釈する(100倍希釈を30回、200回などと繰り返す)ことで有効性を高めることができるという考えです。

この2つの法則を用いることで、自己治癒力を喚起し、身体に悪影響を与えることなく症状だけを取っていくことができるとしています。

現在、ホメオパシーは英国国会で「最も安全な療法」と評価され、インドにおいては第一医学として用いられています。世界各地においても、ホメオパシーを代替医療として用いようという動きがみられるようになってきています。

1-1.ホメオパシーで使用される治療薬

ホメオパシー用の治療薬は「レメディー」と呼ばれています。レメディーは、赤たまねぎやイラクサなどの植物のほか、ハチなどの昆虫やミネラル分などを原材料として作られています。

治療薬は症状や人によってオーダーメイドで作られ、多くの場合は砂糖玉、もしくは液体として製剤化されています。

2.ホメオパシーの使用状況

日本ホメオパシー医学協会によると2008年時点で、認定ホメオパス(職業としてホメオパシーを行う者)が360名、ホメオパシー健康相談を受けられるセンターが全国180ヶ所、ホメオパシーを活用している方が2万人いると報告しています。

参考:日本ホメオパシー医学協会 「日本における現状」

ホメオパシーは日本よりも海外のほうが盛んで、イギリス・ドイツ・フランス・インド・イスラエル・ラテンアメリカなどではよく利用されている民間代替療法のひとつとなっています。

2007年にアメリカで行われた大規模な国民健康調査では、390万人以上の成人が過去一年間にホメオパシーを利用していたという報告がなされています。

参考:厚生労働省 総合医療情報発信サイト ホメオパシー 「米国での使用状況」

3.がんの補完代替医療としてのホメオパシー

がんの補完代替医療としてホメオパシーが有効であるかどうかを判断するため臨床試験と系統的解析が行われてきましたが、現時点では特定の症状を効果的に治療することを支持する科学的根拠はほとんど提出されていません。

ホメオパシーは、補完代替医療の研究において化学や物理の基本的な概念と合い入れない部分が多くあるため、特定の症状にどのように有効に作用するのか科学的用語で説明することができません。

一例として、ホメオパシーの理論である「超微量の法則」を挙げることができます。ホメオパシーの治療薬は有効成分を高度に希釈して用いることで効果が高まるとしていますが、有効成分がわずかしか含まれていない治療薬がいかに効果を発揮するのか科学的に説明するのは困難です。

4.ホメオパシー治療を受ける際の注意点

厚生労働省は「統合医療」情報発信サイトでホメオパシー療法の利用を検討している方に幾つかの注意喚起を行っています。

要点をまとめますと、次のようになります。

  • ホメオパシーを通常の医療を受ける代わりに利用することのないようにしましょう。
  • ホメオパシーを利用しているからといって、本来受けるべき予防接種を受けないといったことがないようにしましょう。
  • ホメオパシー治療を受けている方は、医療機関を受診する際にその点について医師に伝えましょう。また、治療薬があれば、その薬をもっていくようにしましょう。
  • 妊娠中や授乳中の方はホメオパシーを利用する前に医師に相談してください。
  • 子どもへのホメオパシーの利用についても、あらかじめ医師に相談するようにしてください。

参考:厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』 海外の情報 ホメオパシー ホメオパシー療法の利用をお考えの方に

つまり、ホメオパシー療法が通常の医療にとって代わるわけではないこと、また、ホメオパシーを利用している場合は、医療機関での治療薬との相性が悪いということも考えられますから、受診の際にはその治療薬を持って行くようにすることが大切ということです。

また、妊娠中や授乳中の方など、胎児や乳幼児への影響が考えられる方については、あらかじめ医師に相談するなどしてホメオパシーの利用については慎重になるようにしてください。

参考文献

  1. 国立がん研究センター がん情報サービス | 代替療法(健康食品やサプリメント)
  2. 四国がんセンター 補完代替医療とは 大阪大学大学院 医学系研究科 統合医療学寄附講座
  3. 書籍 がん研が作ったがんが分かる本 【新装版】-初歩から最先端、そして代替医療まで
  4. 冊子 厚生労働省 「統合医療」に係る情報発信等推進事業 がんの補完代替医療ガイドブック【第3版】
  5. その他

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