セツキシマブ(アービタックス)の効果・効能・副作用など

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2017.1.1

【 基本情報 】
一般名 商品名 欧文略語
セツキシマブ アービタックス -
薬の効果・効能 EFGR阻害による、大腸がん・頭頸部がんの治療
代表的な副作用 アレルギー反応・皮膚症状・下痢・低マグネシウム血症など
適応されるがんの種類 EGFR陽性の結腸がん・直腸がん・頭頸部がん

セツキシマブの働きと効果・効能

セツキシマブは、「抗体薬」に分類される分子標的薬の1つです。ブリストル・マイヤーズ社から「アービタックス」という点滴薬として販売されており、点滴静注によって投与されます。

セツキシマブは、細胞の増殖に関わる「EFGR(上皮細胞増殖因子受容体)」というタンパクに対する、人工的に作られた抗体です。

適応となるのは切除不能な結腸がんや直腸がん(大腸がん)、頭頸部がんなどで、事前に検査でEFGRが陽性であることを確認してから投与されます。

また、腫瘍組織における「Kras」という遺伝子に変異がない場合に高い効果が期待できるため、Krasの遺伝子検査も合わせて行われます。

ちなみに切除不能の結腸がん・直腸がんでは、複数の抗がん剤を組み合わせた「FOLFOX療法」や「XELOX療法」などが優先して行われ、それでも効き目が十分でなかった時にセツキシマブが使われることが一般的です。

単剤投与のほか、トポイソメラーゼ阻害薬の「イリノテカン(商品名カンプト・トポテシン)」との併用療法として活用されることもあります。

ただし最近では、Kras遺伝子の変異がない場合に限り、初回治療として選択されることも増えています。特に大腸がんに対してよく使われる「ベバシズマブ(商品名アバスチン)」を使えない場合に検討されるケースが多く見られます。

セツキシマブの副作用

皮膚症状

セツキシマブの副作用として多いのは、皮膚症状です。

投与開始後1週間ほどでニキビのような皮疹が現れるほか、1ヶ月後には皮膚の乾燥やひび割れ、爪周囲炎なども起こってきます。

外用薬の塗布や、紫外線のガード、また適切なスキンケアなどで対策することが大切です。

他には、抗体薬に多く見られる「インフュージョンリアクション」という、アレルギー反応に似た副作用もあります。

投与後、早い段階で現れる発熱や悪寒などの症状で、ひどい場合はショック状態になることもあるため、特に初回治療時には慎重な観察が重要です。

また半数以上の患者さんで下痢が見られるほか、電解質バランスの崩れによる「低マグネシウム血症」も多く報告されています。

倦怠感や震えなどにつながることがあるため、セツキシマブの治療中は定期的な血液検査が必要です。

セツキシマブによる治療方法

セツキシマブは、分子標的薬のうち、ヒト上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)を標的とするモノクローナル抗体という種類の薬です。

治療切除が出来ない結腸・直腸癌と頭頸部癌の治療に使用することができます。セツキシマブによる治療方法について解説しています。

セツキシマブの効果が期待できる腫瘍

セツキシマブは、EGFRを標的とする分子標的薬です。では、このEGFRとは、一体、何なのでしょうか。

EGFRは細胞の表面にあり、細胞が増殖するためのスイッチのような役割を持っています。腫瘍の細胞の表面には、たくさんのEGFRが並んでいますが、特に大腸癌では約80%にEGFRがあると言われています。

そのため、腫瘍の細胞にEGFRがある場合にのみ、セツキシマブの効果があることがわかっています。セツキシマブを投与する前に、腫瘍細胞のEGFRの有無を調べることで、セツキシマブが有効な腫瘍細胞であるかがわかります。

腫瘍細胞の遺伝子

腫瘍細胞にEGFRがある場合、EGFRから細胞を増殖させるシグナルが送られます。シグナルの途中にはKRAS(ケーラス)という遺伝子が関わっており、細胞を増殖させるシグナルを細胞に伝えています。

セツキシマブを投与すると、EGFRに結合してしまうため、細胞を増殖させるシグナルが送られなくなります。

しかしシグナルの途中のKRAS遺伝子が変異していると、セツキシマブが結合しても、細胞の増殖が止まらず効果があらわれなくなってしまいます。

このように、セツキシマブの投与の前には、腫瘍細胞にEGFRがあるか(EGFR陽性)、またKRASが正常(野生型)か、変異しているか(変異型)を調べる必要があります。

EGFRが陰性、もしくはEGFRが陽性でもKRASが変異型である場合には、他の薬剤での治療を行うことになります。

セツキシマブによる大腸癌の治療

進行して治療切除が出来ない結腸・直腸癌や再発の患者さんでは、従来の化学療法では、なかなか余命を延ばすことができませんでした。

そういう方では、対症療法や緩和療法などで、出来る限りの余命を過ごすほかありませんでした。

セツキシマブの投与は、こうした対症療法と比較して、悪化せずに過ごせる期間や、延命の効果があることがわかりました。

また、他の抗がん剤とセツキシマブと併用することで、他の抗がん剤で効果のなかった方に対しても、悪化せずに過ごせる期間などで有効であることがわかっています。

セツキシマブによる頭頸部癌の治療

頭頸部癌についても、セツキシマブは放射線療法や、シスプラチンカルボプラチンなど白金製剤の抗がん剤との併用で、既に進行した方や再発の方に対しても、悪化せずに過ごせる期間や延命に対して効果があることがわかっています。

セツキシマブは腫瘍細胞がターゲットであり、かつ遺伝子検査を行うことで、効果の予測ができる薬剤であり、他の抗がん剤の効果を高めます。

色々な薬剤との組み合わせや、治療方法が検討され臨床試験が進んでいます。

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