オキサリプラチン(エルプラット)の効果・効能・副作用など

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掲載している情報は一般論であり、医師や主治医の指示に従うようにしましょう。特にがん領域においては複数の医師の意見を聞くセカンドオピニオンも大切です。

2017.12.6

この記事の執筆者

薬剤師(免許証確認済み)医療用医薬品関連資材ライター

【 基本情報 】
一般名 商品名 欧文略語
オキサリプラチン エルプラット点滴静注液50mg、100mg、200mg OHP, L-OHP
薬の効果・効能 DNAの合成阻害による抗腫瘍効果
特に大腸がんの細胞に対し強い抗腫瘍効果を示す
代表的な副作用 吐き気・末梢神経障害・咽頭感覚異常・骨髄抑制など
適応されるがんの種類
  • 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん
  • 結腸癌における術後補助化学療法
  • 治癒切除不能な膵癌
  • 胃癌

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オキサリプラチンの働きと効果・効能

オキサリプラチンは、「白金製剤」に分類される抗がん剤です。株式会社ヤクルト本社から「エルプラット」という点滴薬として販売されており、点滴静注によって投与されます。

オキサリプラチンの働き

オキサリプラチンは、「シスプラチン」と「カルボプラチン」に次ぐ、第三世代の白金製剤です。作用機序は他の2剤と同様で、DNAを構成する塩基と塩基の間に橋を架けることで、がん細胞の正常なコピーを阻害します。

オキサリプラチンは他の白金製剤と異なり、特に大腸がんの細胞に対して強い抗がん作用を示すため、結腸・直腸がんに対する中心的治療薬として活用されています。

オキサリプラチンは他の化学療法と組み合わせたレジメンで、大腸がん、膵癌、胃がんに対して有効性が認められています。

また近年では化学療法のレジメンに分子標的薬を併用することで、悪化しない期間や生存期間の延長が示されています。

中でも切除不能な進行・再発大腸がんや結腸癌における術後補助療法に対して、ホリナート/レボホリナートおよびフルオロウラシルオキサリプラチンを併用する「FOLFOX療法」が有名です。

また、カぺシタビンとオキサリプラチンを併用するXELOX療法は、進行・再発の結腸・直腸がんや、結腸がんや胃がんの術後補助化学療法に使用されます。

また、XELOX療法と分子標的薬のベバシズマブを併用する療法は治癒切除不能な結腸・直腸がんに対してXELOX療法より悪化しない期間や生存期間の延長が認められています。

イリノテカンとフルオロウラシルとレボホリナートとオキサリプラチンの4剤を併用するFOLFIRINOX療法は、化学療法剤による治療をしたことが無く治癒切除不能な膵がんに対して、従来のゲムシタビン単独療法と比較して有効であることが示されています。

その他、同じ薬剤の組み合わせで用法・用量を変えた多くのレジメンでは、FOLFOX4のように数字を加えるなどして区別され、さらに分子標的薬を併用した治療方法の有効性が、臨床試験において検討されています。

オキサリプラチンの副作用

しびれ

オキサリプラチンの副作用として特徴的なものに、末端神経障害があります。

手足のしびれやピリピリした感じ、熱感や痛みなどが起こるもので、軽度のものを含めると8割以上の患者さんに見られるといわれています。

急性の場合はオキサリプラチンの投与中~投与後数時間で消滅しますが、治療回数が増えるごとに慢性化しやすくなり、進行すると歩行困難や転倒などにつながる可能性もあります。

ただし休薬することで軽減・消失することがほとんどですので、症状を慎重に観察しながら対応を検討することになります。

またオキサリプラチン特有の副作用としては、他に「咽頭異常感覚症候群」があります。

これは呼吸困難や嚥下障害が見られるもので、1~2パーセントの確率で起こるとされています。こちらはオキサリプラチンの投与時間を長くすることで、症状の軽減が可能です。

その他、吐き気や食欲不振、骨髄抑制などの白金製剤に多く見られる副作用がありますが、シスプラチンのような強い腎毒性や難聴などは見られません。

またシスプラチンによる交叉耐性(ある薬に耐性がついた後に、他の似た薬も効きにくくなること)もないため、シスプラチン以降の二次治療としても活用できる薬です。

FOLFIRINOX療法について詳しく!

すい臓

オキサリプラチン、イリノテカン、レボホリナート、フルオロウラシルの4つの薬剤を併用する治療法です。

転移性の膵臓がんで、手術での切除が困難な症例に対して、最も効果のある治療法として、海外では以前から推奨されていましたが2013年12月に日本でも治癒切除不能(発見されたときにはすでにがんの切除が困難であったもの)なすい臓がんに対する治療法として承認されました。

これまで日本では、より副作用の少ないゲムシタビンを主とした薬剤を用いて延命を行っていく治療法が一般的であったのに比べ、FOLFIRINOX療法は効き目も副作用も強い薬剤を一気にたくさん投与する治療法です。

FOLFIRINOX療法の効果はこれまでのゲムシタビンを用いた治療よりも大幅に生存期間を延ばすのに有効な治療という結果が得られています。

(日経グッディ リポート1:切除不能進行膵臓がん 「FOLFIRINOXがやって来る」表2 FOLFIRINOXの有効性)。

使用する薬剤

一般名 販売名 略名 販売会社
オキサリプラチン エルプラット点滴静注液 50mg、100mg、200mg L-OHP (株)ヤクルト本社
イリノテカン 1.カンプト点滴静注 40mg、100mg 2.トポテシン点滴静注40mg、100mg CPT-11 1.(株)ヤクルト本社
2. 第一三共(株)
レボホリナート 1.アイソボリン点滴静注用 25mg、100mg
2.レボホリナート点滴静注用 25mg、100mg「ヤクルト」
l-LV 1.ファイザー(株)
2.(株)ヤクルト本社
フルオロウラシル 5-FU注250mg、1000mg 5-FU 協和発酵キリン(株)

治療のスケジュール

1日目

  • 点滴1時間以上前にイメンドカプセル(吐き気止め)125mg 1錠服用
  • 点滴開始

投与スケジュール

2日目

  • 朝食後にイメンドカプセル80mg1錠、デカドロン(ステロイド剤)8錠服用
  • 昼食後にデカドロン8錠服用

3日目

  • 朝食後 イメンドカプセル80mg1錠、デカドロン8錠服用
  • 昼食後にデカドロン8錠服用

4日目

  • 朝食後にデカドロン8錠服用
  • 昼食後にデカドロン8錠服用

1週目(4日間治療)、2週目(休み)のサイクルを1コースとして、3週目(4日間治療)、4週目(休み)というように繰り返し治療を行っていきます。

主な副作用

薬の量は患者さんの身長、体重、年齢、症状、副作用の症状などによって適宜、調節されます。

主な副作用は、点滴を開始した1週間目に吐き気、嘔吐、下痢、口内炎、末梢神経障害、食欲不振などの症状が見られ、3週目以降には脱毛が起こります。

白血球・赤血球・血小板の現象が起こる骨髄抑制、肝機能、腎機能の障害がみられることもあります。

参考文献

  1. 書籍 がん化学療法の薬-抗がん剤・ホルモン剤・分子標的薬・支持療法薬-はや調べノート2017・2018年版 (プロフェッショナルがんナーシング2017年別冊)
  2. 添付文書
  3. インタビューフォーム
  4. その他

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がん保険はがんになってからでは加入できません。またがん保険は医療保険と違い、持病や既往歴があっても問題ないケースが多いのが特徴です。

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参照:医師の転活

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