トポイソメラーゼ阻害薬

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2017.1.1

トポイソメラーゼ阻害薬は、細胞核にある酵素(トポイソメラーゼ)の働きを阻害することによって、DNAの合成を妨げがん細胞の分裂を抑制する抗がん剤です。

微小管阻害薬と同じく、「植物アルカロイド」の1つに数えられます。

トポイソメラーゼ阻害薬のメカニズム

細胞核の中に存在する「トポイソメラーゼ」は、DNAの合成やコピーに深く関わる酵素です。

DNAが二重らせん構造になっていることはよく知られていますが、そのままの状態では立体的すぎて「ねじれ」や「ひずみ」が生じるために、DNAの複製がうまくできません。そのねじれをほどくために活躍するのが、トポイソメラーゼです。

トポイソメラーゼにはⅠ型とⅡ型が存在し、Ⅰ型はDNAの2本の鎖のうち1本だけを切断、Ⅱ型は2本とも切断した後で、再び結合させます。このようにねじれを解消することで、正常にDNAの複製が行われるのです。

トポイソメラーゼ阻害薬は、このDNAの再結合を妨害する薬になります。するとDNAの輪が切断されたままになるため、がん細胞は正常な分裂ができなくなり、アポトーシス(自死)に追い込まれるという仕組みです。

トポイソメラーゼ阻害薬にはどんなものがある?

トポイソメラーゼ阻害薬は、Ⅰ型を阻害する「カンプトテシン誘導体」と、Ⅱ型を阻害する「エピポドフィロトキシン系」に分かれます。

1型を阻害する薬としては、肺がんをはじめとする多くの臓器のがんに使われる「イリノテカン(カンプト・トポテシン)」や、主に小細胞肺がんに適用される「ノギテカン(ハイカムチン)」が代表的です。

一方、Ⅱ型を阻害する薬には「エトポシド(ラステット・ペブシド)」があります。エトポシドには点滴薬のほか、経口薬もあります。

トポイソメラーゼ阻害薬の特徴と副作用

骨髄抑制

トポイソメラーゼ阻害薬は、肺がんをはじめとする多くの臓器のがんの治療に活用されています。ただし副作用として強い骨髄抑制が現れることでも知られる抗がん剤です。

特に、比較的新しい「イリノテカン」と「ノギテカン」は、効果が強い反面、副作用も起きやすいとされています。

たとえばイリノテカンでは激しい下痢を起こすこともあり、十分な水分補給や、漢方薬の併用なども行われています。

また「エトポシド」は、細胞周期に合わせて働くため、ある程度長期的に作用させないと効き目が低下し、がん細胞のDNAが再び修復される恐れがあります。これを防ぐため、何度かに分けて投与することが一般的です。

参考文献

  1. 添付文書
  2. インタビューフォーム
  3. その他
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