悪性黒色腫(メラノーマ)の原因

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2017.1.1

悪性黒色腫は、以下のようなことが原因になると考えられています。

  • 過度の紫外線
  • 物理的な刺激
  • 一部のほくろ
  • 遺伝的な体質

悪性黒色腫(メラノーマ)の発生原因は、まだ完全には解明されていませんが、いくつかのリスクファクターは分かっています。

国際的にみて、もっとも因果関係が強いと考えられているのは紫外線です。悪性黒色腫に限らず、皮膚がんの多くが紫外線の影響と深い関わりがあります。

他には、皮膚への物理的な刺激や、遺伝的体質、一部のほくろなどもリスクファクターといわれています。

紫外線の影響

悪性黒色腫の原因として、国際的に認知されているのが紫外線です。

悪性黒色腫は、有色人種よりも白色人種のほうが罹患しやすく、またオーストラリアのように紫外線の強い地域ほど患者数が多いことが分かっています。

なぜ白色人種の罹患率が高いのかというと、生まれ持ったメラニン色素の量が少ないからです。

白色人種でも有色人種でも、表皮の基底層に「色素細胞(メラノサイト)」を持っていますが、そこに含まれるメラニン色素の量には違いがあります。

正確には、褐色~黒の「ユーメラニン」と、黄~赤の「フェオメラニン」の2種類のメラニン色素があり、その配分によって皮膚や髪の毛の色が決まるのです。

中でも、有色人種に多いユーメラニンには、紫外線によって発生する活性酸素を除去し、皮膚の細胞を守るはたらきがあります。

日光に長くあたると黒く日焼けするのも、色素細胞が活性化されてメラニン色素をたくさん作り、肌がこれ以上ダメージを受けないようにバリアを張っているからです。

一方、白色人種はユーメラニンの量が少ないため、紫外線によって活性酸素が発生しやすくなります。これが、白色人種に皮膚がんが多い一因です。

特に、悪性黒色腫の罹患者数が世界で一番多いオーストラリアでは、日本の5倍以上もの紫外線が降り注いでいます。

日本人の場合、足裏に発生する悪性黒色腫が多いことからも、紫外線による影響は少ないと考えられますが、過度の日焼けは他の皮膚がんの原因にもなるため、注意するに越したことはありません。

特に、もともと色白で、日焼けすると皮膚が赤くなる人は、ユーメラニンの配分が少ないと考えられますので、日焼け止めを使うなどして紫外線から肌を守るようにしたいところです。

ちなみに、日本皮膚科学会・日本皮膚悪性腫瘍学会が作成する「皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン(第2版)」によると、色白でほくろの数が50 個以上の人については、定期的な診察を考慮してもよい、とされています。

皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン「メラノーマ(悪性黒色腫)」参照

外部からの物理的な刺激

白色人種の場合、体幹や手足など、紫外線のあたりやすい部位に悪性黒色腫が発生しやすいのに対し、日本人では足裏が全体の40%近くを占めています。

つまり、悪性黒色腫の原因は紫外線だけではないということです。

足裏に悪性黒色腫ができる原因としては、「慢性的な刺激」が考えられます。

常に荷重のかかる部位であることから、それが皮膚に刺激を与えている可能性があります。

同じく、爪にも悪性黒色腫ができることがありますが、こちらも常に外にさらされているため、刺激を受けやすい部分です。

また、ほくろやシミに針を刺すなどして、刺激を与えることもがん化のリスクを高めます。

もともとは良性のほくろだったものが、途中で悪性に変化する事例もあるため、独断でほくろを刺激しないようにしましょう。

異型母斑

ほくろは多くの人にできるもので、もちろんほとんどが良性ですが、中には悪性化しやすいものがあります。

その一つが「異型母斑」と呼ばれるほくろです。

異型母斑の多くは、通常のほくろと比べて境目が不明瞭であり、いびつな形をしています。

また、色も均一ではなくまだらで、サイズも大きいことが一般的です。

本来は良性のほくろですが、特に白色人種では悪性黒色腫の発生頻度が高いため、定期的に検査を受けることが推奨されています。

日本人でも、気になるほくろがある場合は、念のため皮膚科で相談することをおすすめします。

先天性色素細胞母斑

悪性黒色腫のリスクが高いほくろとしては、「先天性色素細胞母斑」もあります。

これは、胎児期に色素細胞が皮膚に過剰分布したことが主な原因で生じるほくろで、生まれた時からみられるものです。

黒褐色が多く、平ら、もしくはわずかに盛り上がっています。

成長するにしたがって大きくなり、頭頸部では新生児期の約1.5倍、それ以外の部位では約3倍になることが一般的です。

特に巨大化した先天性色素細胞母斑は、途中で悪性黒色腫になる可能性が高いことが国内外の研究で明らかにされています。

その場合、がん化する前に全切除したほうが良いと判断されることもありますので、気になる人は一度皮膚科に相談してみてください。

遺伝的な体質

「がん家系」という言葉があるように、一部のがんは遺伝が関係していることがあります。

悪性黒色腫の場合、特に罹患率の高い白色人種において、家族内で数名が発症するケースが報告されているため、遺伝性のものもあると考えられています。

日本では、悪性黒色腫の罹患者数自体がそれほど多くないこともあり、遺伝との関連性ははっきりと示されていません。

ただし、がんになりやすい体質そのものではなく、肌の色が遺伝することによって、皮膚がんのリスクが上がる可能性はあります。

さらに、過度の日焼けなどの環境的要因も加わると、いっそうリスクが上がりますので、もともと色白でほくろの数が多い人や、子どもの頃から紫外線を浴びる機会の多かった人などは、異常なほくろやシミがないかどうかを定期的にチェックすることが大切です。

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