悪性黒色腫(メラノーマ)のステージ・病気の進み方

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2017.1.1

がんは発見された時の進行具合に応じて、いくつかの「ステージ(病期)」に分類されます。

多くのがんは、Ⅰ期~Ⅳ期の4段階に大きく分けられることが一般的です。

悪性黒色腫も、がんの広がりや、リンパ節・ほかの臓器への転移の有無などによって、4つのステージに分かれます。

がんの診断がついたら、画像検査などでおおよそのステージを判断し、それぞれに合った治療方針を立てます。

悪性黒色腫のステージ分類

悪性黒色腫のステージ分類はいくつかありますが、国内では日本皮膚悪性腫瘍学会が編集する「皮膚悪性腫瘍取扱い規約」による分類が広く活用されています。

ステージを決める目安となるのは、主に「がんの厚さ」・「リンパ節転移の状況」・「ほかの臓器への転移の有無」の3つです。これらをもとに、ⅠA~Ⅳ期までのステージに分類します。

また、腫瘍がまだ表皮内にとどまっており、真皮にまで達していないものについては、0期(上皮内がん)として扱います。

厚さ・潰瘍
部位・転移
がんの厚さ 潰瘍なし 潰瘍あり
原発巣のみ 1mm以下 ⅠA ⅠB
1mm超2mm以下 ⅠB ⅡA
2mm超4mm以下 ⅡA ⅡB
4mm超 ⅡB ⅡC
1個のリ移があるンパ節転
2~3個のリンパ節転移、もしくはリンパ節転移をともなわない皮膚・皮下への転移がある
4個以上のリンパ節転移、もしくはリンパ節転移をともなう皮膚・皮下への転移がある
別の臓器へ転移している

がん情報サービス「悪性黒色腫(皮膚)悪性黒色腫の病期分類」をもとに再作成

悪性黒色腫の診断がついた後は、CTやMRIなどの画像検査を行なってステージの目安をつけ、それぞれに適した治療法を検討します。

ステージでみる、悪性黒色腫の病気の進み方

悪性黒色腫は、ほかの多くのがんと同様、初めは小さな原発巣(最初にできる腫瘍)から始まります。

それがやがて大きくなって、周りに広がっていき、最終的にはリンパ節や血管を通してほかの部位にまで転移していきます。

悪性黒色腫の悪化の仕方を、ステージごとに追ってみていきましょう。

0期(上皮内がん)

がんのステージ分類は、Ⅰ期から始まることが一般的ですが、病変がまだごく浅い層にとどまっている場合、0期として扱われることがあります。

「上皮内がん」「上皮内新生物」とも呼ばれるもので、この段階で治療ができれば転移や再発のリスクはほとんどありません。

悪性黒色腫は、表皮のもっとも下にある「基底層」の中の色素細胞(メラノサイト)から発生しますが、その下に続く真皮にまで広がっていない場合は、上皮内がんに分類されます。

0期では、普通のほくろとほぼ見分けがつかないため、異常に気付くことは少ないものの、この段階で治療を受けられれば最小限の切除で完治が期待できます。

Ⅰ期

悪性黒色腫のⅠ期は、まだどこにも転移していない、原発巣のみの段階です。がんの厚さや潰瘍の有無などによって、ⅠA期とⅠB期に分かれます。

転移がないため、腫瘍の周りを1センチ程度、余裕をもって切除することで、十分に治癒が可能です。

リンパ節郭清(切除)や術後の追加治療も、基本的に必要ありません。

Ⅱ期

Ⅱ期もⅠ期と同様、転移がなく、原発巣のみの段階です。ただし、がんの厚さが増してくるため、手術の際は2~3センチほど余裕をもって切除する必要があります。

また、Ⅱ期になると既に小さながん細胞がリンパ節に入り込んでいる可能性も考え、センチネルリンパ節生検を行なうことが一般的です。

その結果に応じて、リンパ節を郭清するかどうかを判断します。

さらに、Ⅱ期ではⅠ期よりも再発リスクが上がるため、術後に薬物療法を追加します。

ダカルバジン」をはじめとする抗がん剤や、インターフェロン製剤などを組み合わせて、再発予防に努めます。

Ⅲ期

所属リンパ節、もしくは皮膚や皮下への転移がみられる段階です。Ⅲ期でも、基本的には手術が優先されます。

リンパ節転移がある場合は、腫瘍の周りを3センチ程度、余裕をもって切除した上でリンパ節郭清も行ない、術後に薬物療法を追加します。

Ⅳ期

所属リンパ節を超えた先への転移、もしくは別の臓器などに転移がみられる段階で、悪性黒色腫のステージとしては末期になります。

リンパや血管を通して遠くまでがん細胞が運ばれると、原発巣から離れた皮膚に転移し、やがて骨や肺、脳、肝臓などに遠隔転移することもあります。

一般的に、遠隔転移した悪性黒色腫の予後は良くなく、1年以内に命を落としてしまう患者さんが少なくありません。

ただし、転移巣が一つだけの場合は、手術で切除できる可能性もあります。

転移巣を摘出できた患者さんでは、そうでない患者さんと比べて生存期間が長くなるというデータも出ています。

また、肝臓に転移している場合、状態によっては抗がん剤を直接肝臓に送り込む「動注化学療法」や、転移巣に栄養を運んでいる血管を人工的に塞いでしまう「肝動脈塞栓療法」などが行なわれることもあります。

上記のような治療ができない場合は、少しでも腫瘍を小さくして生存期間を延ばすために、薬物療法を中心に行ないます。

ただし、昔から使われてきた「ダカルバジン」をはじめとする抗がん剤では、十分な効果が得られないため、近年登場しているオプジーボなど新しい薬に期待が高まっているところです。

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