小児がんの基礎知識・種類

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2017.1.1

  • 乳幼児~15歳ごろまでにかかるがんの総称
  • 国内では、年間2,000~3,000人が罹患
  • 大人にはまれな種類のがんが多い
  • 先天的な原因が多くを占める

小児がんとは、子どもがかかるさまざまな悪性腫瘍の総称です。

具体的には、白血病や悪性リンパ腫、脳腫瘍、神経芽腫、腎腫瘍などがあります。

白血病や悪性リンパ腫などの血液のがんを除き、大人には少ないがんが多い点が特徴です。

原因はまだ完全に解明されていませんが、大人のがんと違って生活習慣は関係なく、先天的な要因が関わっているケースが多くみられます。また、一部には遺伝性のものもあります。

小児がんは一般的に早期発見が難しく、治療しにくい病気として扱われてきましたが、近年は医療の発展により、70~80%が治せる時代になりました。

主な小児がんの種類

小児がんは、一般的に乳幼児~15歳ごろまでにかかる悪性腫瘍全般のことを指しますが、年齢に厳密な規定はなく、16歳以降~20代も含まれるという考え方もあります。

小児がんの種類としては、以下のようなものが代表的です。

白血病 小児がん全体のおよそ30%を占める病気です。成人の場合と同じく、急性リンパ性・急性骨髄性・慢性骨髄性などの種類があります。
脳腫瘍 大人には比較的少ないがんですが、小児では白血病に次いで多い病気です。「神経膠腫(グリオーマ)」や「髄芽腫」などの種類があります。
神経芽腫 主に副腎や交感神経幹から発生するがんで、小児の固形腫瘍としては脳腫瘍に次いで多くみられます。3歳までに診断されることがほとんどです。
悪性リンパ腫 小児がん全体のおよそ10%を占めます。リンパ節、脾臓、扁桃、骨髄などのリンパ組織から発生するがんで、全身のどこにでもできる可能性があります。成人と同様、「ホジキンリンパ腫」と「非ホジキンリンパ腫」の2種類に大きく分かれます。
腎腫瘍 腎臓にできる腫瘍で、約90%を「ウィルムス腫瘍(腎芽腫)」が占めます。3歳前後に多く発症しますが、国内では年100人以下の、比較的珍しい病気です。
肝腫瘍 肝臓にできる腫瘍で、小児がんの中でも1%程度と、ごくまれな病気です。多くは「肝芽腫」という腫瘍で、ほとんどは3歳までに診断されます。予後は比較的良好です。
網膜芽細胞腫 網膜に発生する悪性腫瘍です。乳幼児に多く、15,000~16,000人の出生児につき1人の割合で発症し、ほとんどは5歳までに発見されます。
骨肉腫 骨に発生する悪性腫瘍で、年間150人程度が罹患します。10代に多く、大腿骨や脛骨、膝関節などの脚が大部分を占めます。痛みや腫れが代表的な初期症状です。
ユーイング肉腫 骨や軟部組織に発生する肉腫で、骨肉腫と同様、10代に好発します。骨肉腫が関節の近くにできることが多いのに対し、ユーイング肉腫は骨の真ん中あたりに発生しやすい点が特徴です。
軟部肉腫 筋肉や腱、脂肪などの柔らかい組織から発生する腫瘍で、小児がん全体の5~6%を占めます。線維組織にできる「線維肉腫」や、関節の近くにできる「滑膜肉腫」などさまざまな種類があり、それぞれ予後が異なります。
横紋筋肉腫 軟部肉腫の一種で、本来は体を動かす際に使う「骨格筋」になるはずだった未熟な細胞から発生すると考えられています。膀胱・前立腺・鼻の中・目の奥などさまざまな部位で発生する可能性があり、5~7歳、および10代に多く発症します。
胚細胞腫瘍 精子や卵子のもととなる胚細胞から発生する腫瘍です。精巣・卵巣などの性腺をはじめ、仙尾部(腰)、腹部、胸部、頸部、頭蓋内など、全身のさまざまな部位に発生します。

このように、小児がんには数多くの種類があり、それぞれ症状や治療法も異なります。

小児がんの統計

日本では、年間2,000~3,000人の子どもが小児がんを発症します。頻度としては、10,000人におよそ1人です。

部位別では、以下のような割合となっています。

小児がんの割合(%)

小児がんの割合

がん情報サービス「小児がんの割合」

20歳未満のがんの内訳(人)

20未満のがんの内訳

公益財団法人 がん研究振興財団「がんの統計’15 がん診療連携拠点病院における20歳未満のがんの内訳(2013年)」

グラフを見ると、小児がんでは白血病がもっとも多く、次いで脳腫瘍となっています。それ以外は比較的少なく、まれな病気であることがわかります。

小児がんの原因

小児がんの原因には、まだ不明な点が多いのですが、大人のがんと異なり、生活習慣は関係しないと考えられます。

中でも、神経芽腫や腎芽腫、肝芽腫などの「芽腫」と名がつくものは、もともと胎児期に、神経や腎臓、肝臓などに分化するはずだった細胞が、体ができあがった後も残り、増殖を続けた結果として起こる病気と考えられています。

また、目にできる「網膜芽腫」や、腎臓にできる「ウィルムス腫瘍」などは、特定の遺伝子変異が関係していることがわかっており、一部は遺伝性のものがあるとみられています。

最近は遺伝子検査が大きく進歩しているため、家族内で発症した人がいる場合は、遺伝カウンセリングを検討するのも一つの方法です。

ちなみに、骨にできる「ユーイング肉腫」や、骨以外の部位にできる「アスキン腫瘍」などにも特定の遺伝子変異が確認されており、まとめて「ユーイング肉腫ファミリー腫瘍(ESFT)」と呼ばれています。

ただし、こちらは親から子へ遺伝するものではなく、いつ遺伝子変異が生じるのかについてはまだ分かっていません。

小児がんの治療

小児がんはただでさえ罹患者が少ない上、見つけにくい部位にできるものが多いことから、早期発見は基本的に困難です。

また、一昔前は治療法も十分ではなかったため、予後の良くない病気とされてきました。

しかし近年、手術に加えて放射線療法や化学療法などの治療法が大きく発展し、小児がんの治療成績は大きく上がっています。

今では、小児がんの診断を受けた子どものうち、実に70~80%が治せる時代です。

がんの種類にもよりますが、現在の小児がんでは、成人のがんと同じく「手術・化学療法・放射線療法」の3大治療を中心に、血液のがんに対しては「造血幹細胞移植」なども行なわれます。

一方、小児がんを克服した患者さんの中には、大人になってからさまざまな症状が出る「晩期障害(晩期合併症)」がみられることもあり、一つの課題となっています。

たとえば、発育障害や不妊、心機能障害、二次がん(過去のがん治療が原因で発生するがん)などが代表的です。

中には、治療後何十年も経ってから晩期障害が出てくるケースもありますので、小児がんの治療を受けた患者さんに対しては、長期的なフォローアップが必要とされています。

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