子宮頸がんのステージ分類と5年生存率

このページでは、子宮頸がんのステージ分類と5年生存率について説明します。
専門家にインタビューしたより詳しい記事は以下からご覧ください。

 

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子宮頸がんのステージ分類

子宮頸がんでは、日本産科婦人科学会をはじめとする複数の学会が編纂する、「子宮頸癌取扱い規約」による分類が広く用いられています。子宮頸がんのステージは、他のがんと比べると細かく分かれている点が特徴です。

Ⅰ期

子宮頸がんのⅠ期は、「がんが子宮頸部のみに限局しており、他の部位には広がっていない」段階になります。また浸潤の程度により、ⅠA期とⅠB期に、さらにその中でも細かく分類されていきます。

Ⅰ期はいずれも、手術の対象になります。ⅠA1の場合、子宮を温存できる「円錐切除術」ができる場合もあります。

Ⅱ期

がんが子宮頸部以外にも広がっているが、骨盤壁もしくは腟壁の下3分の1には達していない段階です。Ⅰ期と同じく、さらに細分化されます。

Ⅱ期の治療は、手術と、術後の放射線療法が中心です。

Ⅲ期

Ⅱ期よりも進行した状態になります。

子宮頸がんは、Ⅲ期になると手術ができません。化学療法と放射線を同時併用する「同時化学放射線療法」が標準治療となっています。

Ⅳ期

Ⅳ期になると化学療法や同時併用化学放射線療法をおこないます。緩和ケアや対症療法などが中心となることもあります。

子宮頸がんの5年生存率

※ 公益財団法人 がん研究振興財団「がんの統計'15」全国がん(成人病)センター協議会加盟施設における5年生存率(2004~2007年診断例)より引用

子宮頸がんの5年生存率は、全がん(全種類のがん)の平均よりも上回っているので、比較的治療しやすいがんだということがいえます。

子宮頸がんは子宮への入り口(子宮頸部)にできるがんですが、性交の際にヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することが、主な原因と考えられています。

ステージIでは5年生存率が90%以上ありますので、早期に治療を開始すれば完治できうるがんであるといえます。

子宮頸がんのステージに応じた適切な治療法

子宮頸がんの予後は上記に見たように他のがんと比較しても良好であるといえ、早期に治療を開始することで完治も見込めます。

がんになる手前の「高度異形成」やがんのごく初期である「上皮内がん」の段階で病変が発見されれば、円錐切除のみで完治でき、術後に妊娠することも可能なのです。

そのためにも子宮頸がん検診により早期発見を行うことが非常に重要と言えます。

子宮頸がんの治療法はステージや患者さんの年齢、病状に応じて適切なものが検討され、日本婦人科腫瘍学会「子宮頸癌治療ガイドライン2017年版」によれば、以下の基準で治療法が選択されます。

0期、ⅠA1期

手術療法(円錐切除術、単純子宮全摘出手術、準広汎子宮全摘出術)

ⅠA2期、ⅠB期、ⅡA期、ⅡB期

  • 手術療法(準広汎子宮全摘術、広汎子宮全摘術)→再発リスクの確認→同時化学放射線療法、単独放射線療法
  • 同時化学放射線療法、単独放射線療法

ⅢA期、ⅢB期、ⅣA期

同時化学放射線療法、単独放射線療法

ⅣB期

化学療法(抗がん剤治療)、緩和ケア

(出典:独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター)

子宮頸がんの大きな原因のひとつはヒトパピローマウイルスの感染であるため、子宮頸がん検診にウイルス検査を導入する国が海外では増えています。

また、ヒトパピローマウイルスはワクチンで感染が予防できるため、性交開始前にワクチンを接種することが将来の子宮頸がんのリスクを下げることにつながります。子宮頸がんは、ワクチンで予防できる数少ないがんなのです。

日本では厚生労働省がHPVワクチン接種の積極的推奨を中断していますが、海外では安全なワクチンとされています。

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