胃がんのステージや病気の進み方

このページでは、胃がんのステージや病気の進み方について説明します。
専門家にインタビューしたより詳しい記事は以下からご覧ください。

 

胃がんの治療方法。抗がん剤治療や化学療法の特徴

胃がんのステージ・進行度

胃の粘膜の構造はイラストのように、粘膜層 → 粘膜筋板 → 粘膜下層 → 固有筋層 → 漿膜(しょうまく)下層 → 漿膜となっています。

胃がんは、まずは一番上の層である粘膜層に発生します。粘膜層に発生したがんは横に広がった後、粘膜層 → 粘膜筋板 → 粘膜下層といったように、胃の内側から外側に深く浸潤していきます。

がんが粘膜下層までで留まっている場合は早期がんとされ、どのようなタイプの胃がんでも転移している可能性は低いです。転移していたとしても、がん細胞周辺のリンパ節に少し転移がある程度で済みます。

しかしがんが固有筋層以上深くに浸潤すると進行がんとされ、固有筋層には血管やリンパ管がたくさん通っていることから、がん細胞が血流やリンパの流れにのって転移しやすくなります。

がんがさらに深く浸潤して漿膜を突き抜け胃の外側に達すると、腹腔内にがん細胞が飛散し腹膜炎を起こしたり、全身に転移したりするようになります。

胃にできたがんがリンパに転移することをリンパ行性転移、血液に転移することを血行性転移、腹腔内にがん細胞が飛散することを腹膜転移と呼びます。

胃がんでは転移が起こると手術だけでは治癒が難しくなり、病気の見通しが悪くなります。

胃がんのステージ(進行度)は、がんが胃の壁のどの深さまで進んでいるか(深達度)や、どこのリンパ節まで転移しているかなどを元に総合的に分類されます。

ステージによって治療方法が変わります。内視鏡で取ることができる場合や、腹腔鏡の手術ができる場合もあり、正確な診断が必要です。

胃がんを完治させるためには、早いステージでの発見が大切

どのがんにもいえることですが、ステージが進行していればいるほど治療は難しくなり、生存率も低くなってしまいます。

胃がんの場合、5年生存率(がんの診断時から5年後の時点で生存している患者さんの割合)は、Ⅰ期では約97%とかなり高い数値となっています(2016年時点)。

しかしⅡ期では約65%、Ⅲ期では約47%と下がり、Ⅳ期ではわずか7%と非常に厳しい数値となってしまうのです。

現在Ⅱ期やⅢ期では再発を抑制する目的で一定期間抗がん剤治療をすることが勧められており、治療成績の向上につながっています。

Ⅳ期の胃がんは、すでに遠隔転移した状態で、治療の選択肢も限られてしまいます。

もはや手術でがんをすべて取り除くことはできないため、抗がん剤による化学療法で少しでも腫瘍を小さくし、進行を抑えることしか基本的にはできません。

また食べ物の通り道を確保するためのバイパス手術を行ったり、辛い症状を和らげる緩和ケアに専念したり、患者さんの状態に合わせた対症療法も行われます。

いずれにせよ、Ⅳ期まで進んだ胃がんを完治させることは、きわめて難しいといえます。

しかしⅠ期の5年生存率が約97%(2016年時点)ということは、胃がんは早期発見できれば完治できる可能性の高いがんである、ということを示しています。

早期発見のために、定期的に胃がん検診を受けることを強くお勧めします。

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