悪性リンパ腫のステージ・病気の進み方・悪化の仕方

悪性リンパ腫は、種類によって病気の進み方や悪化の仕方が異なります。

日本の悪性リンパ腫の約80を占める非ホジキンリンパ腫は、病理学的に低悪性度・中悪性度・高悪性度に分類されますが、低悪性度の場合は治療をしなくても進行しない場合もあり、経過を観察することがあります。

中悪性度・高悪性度の場合は、進行が早く骨髄や中枢神経への転移をするケースも多いです。また、同じ血液のがんである白血病に移行するケースもあります。

悪性リンパ腫のステージ・進行度

悪性リンパ腫のステージ(進行度)は、がんの広がり・転移の有無により、下記のように分類されます。

ステージ

状態

ステージI

がんが1か所のリンパ節に留まっている

ステージII

横隔膜を境界として、がんが上半身側か下半身側のどちらか一方に留まっており、2か所以上のリンパ節に広がっている

ステージIII

がんが横隔膜の上半身側、下半身側のどちらのリンパ節にも広がっている

ステージIV

がんがリンパ節以外の臓器や骨髄血液に広がっている

悪性リンパ腫はホジキンリンパ腫・非ホジキンリンパ腫ともに、上記ステージ分類が用いられます。

悪性リンパ腫のステージIV状態とは

悪性リンパ腫の症状は、リンパ節の腫脹以外にB症状といわれる発熱原因不明の38以上の、体重減少(半年で10%以上の)、睡眠時の発汗シーツやパジャマをすべて取り替えないといけないほどのがみられることがあります。

基本的に悪性リンパ腫のリンパ節腫脹は痛みがありませんが、まれに痛みや発熱をともなうこともあります。

また、がんの腫瘍が脊椎・内臓・気道・血管などを圧迫すると、脊椎圧迫による麻痺・気道閉塞血流障害などの障害が起こることもあります。

末期には転移場所によって、食欲不振・悪心・嘔吐・イレウス様症状・黄疽・腹水などの症状が現れ、感染症を合併することもあります。

気管などに広がると長く続く呼吸困難、肝臓に広がると腹水や黄疸症状、腹部に広がるとむくみ尿路障害、骨に広がると骨痛などを生じることあります。

ホジキンリンパ腫の治療

ホジキンリンパ腫の初発限局期の場合は、まず4種類の抗がん剤を組み合わせた化学療法を行い、それに放射線治療(区域照射)を加えます。

再発・難治性ホジキンリンパ腫は、救援化学療法(多剤抗がん剤の組み合わせなど)を行います。

非ホジキンリンパ腫の治療

多剤併用化学療法による治療を行います。放射線療法が併用されることもあります。

非ホジキンリンパ腫のなかで日本人に一番多いびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫は、化学療法に対する感受性が非常にく、分子標的薬と化学療法を併用する治療法により治癒を期待することができます。

胃のびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫とMALTリンパ腫には、いわゆるピロリ菌を除去するヘリコバクター・ピロリ除菌療法が有効という報告があり、現在ステージの進行していないピロリ菌陽性のMALTリンパ腫に対する第一選択治療はピロリ菌除菌とされています。

また、進行が早いものには、化学療法や放射線療法後に、自分か他人の造血幹細胞を点滴する自家末梢血幹細胞移植(大量化学療法併用)や同種造血幹細胞移植という治療法もあります。

緩和ケア

悪性リンパ腫の末期では、体の痛みや苦しみを和らげるための緩和ケアを行います。

痛みだけでなく、全身の倦怠感や便秘下痢胸水貯留による呼吸困難などの症状を和らげます。

痛みに対しては、まず普通の痛み止めを使い、その効果が不十分になると、弱い医療用麻薬、さらに効かなくなると強い医療用麻薬を使います。

これらの使用について、WHOでは、(1)飲み薬が基本、(2)時間ごとに服用する、(3)弱い薬から始め、効かなくなったら強い薬に移行する、(4)個人の特性にあわせて使う、(5)使用には細心の注意を払うという5原則を決めています。

末期になると、体のだるさから落ちこみやすくなる、イライラしやすくな、死を考えて不安になる、といった症状が出ることがあります。

そのため、精神面への負担を取りのぞく精神的な緩和ケアもとても重要な治療のひとつとなっています。

  • メディカルノート
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