多発性骨髄腫のステージ・病気の進み方・悪化の仕方

多発性骨髄腫の病気の進み方

多発性骨髄腫は初期の段階では症状がほとんど現れないことが多く、早期発見が難しい傾向があります。

多発性骨髄腫は骨髄の中にある形質細胞ががん化する病気で、正常な血液を作れなくなったり、骨の中に腫瘍を作ったりすることで、全身にさまざまな症状が現れます。

病状がある程度進行すると、骨の痛みや骨折・貧血高カルシウム血症・免疫力の低下感染症腎臓障害神経障害などの症状が現れます。

特に骨の痛みや骨折は多発性骨髄腫の特徴的な症状で、これがきっかけで整形外科を受診した結果、多発性骨髄腫であることが発見されるケースもあります。

多発性骨髄腫のステージ・進行度

多発性骨髄腫のステージ(進行度)は、Durie & Salmon分類法がもっとも普及しています。

骨髄腫細胞(がん化した形質細胞)の数貧血高カルシウム血症骨の異常M蛋白の量などを総合的に判断し、I・II・Ⅲ期の3期に分類されます。

ステージ

状態

ステージI

  • 血液中のヘモグロビンが10gdL以上であり貧血ではない。
  • 血液中のカルシウムが正常値または10.5mg/dL以下であり、高カルシウム血症ではない。
  • レントゲンにより骨に異常は確認されない。または異常があってもごく一部のみに留まる。
  • 血液中のM蛋白の量が少ない。(IgG5gdLIgA3gdLBJP4g日)

※ 以上のすべての条件を満たす場合、ステージIと診断されます。

ステージII

ステージⅠおよびⅢ以外の状態

ステージIII

  • 血液中のヘモグロビンが8.5gdL以下であり貧血が強い。
  • 血液中のカルシウムが12mgdL以上であり、高カルシウム血症である
  • レントゲンにより、広範囲の骨が破壊されたり溶けたりしていることが確認できる。
  • 血液中のM蛋白の量が多い。(IgG7gdLIgA5gdLBJP12g日)

以上のうち、1つ以上の条件を満たす場合、ステージIIIと診断されます。

多発性骨髄腫のステージ分類では、従来上記Durie&Salmon分類が用いられてきましたが、最近ではよりわかりやすくした下記のISS(International scoring system)によるステージ分類が普及してきています。

血清のアルブミンの値と血清β2-ミクログロブリンの値によって、I・II・Ⅲ期の3期に分類されます。

ステージ

状態

ステージI

血清アルブミンの値が3.5gdl以上であり、かつ血清β2-ミクログロブリンの値が3.5mgl以下である

ステージII

ステージⅠおよびⅢ以外の状態

ステージIII

血清β2-ミクログロブリンの値が5.5mgl以上である

多発性骨髄腫の悪化

血液のがんには、血液の三大悪性腫瘍と呼ばれる悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫がありますが、これらは自覚症状がないまま進行するという特徴を持っています。

多発性骨髄腫になると、骨髄の中にある形質細胞ががん化し、骨を破壊し、骨髄の中の正常な細胞を圧迫して機能を奪います。

これによって、骨の痛み、骨折が起こり、崩れた骨からカルシウムが流れ出すことで血液中のカルシウム濃度が上がって高カルシウム血症が生じます。

さらに、造血幹細胞を邪魔すれば貧血になりますし、多発性骨髄腫特有のM蛋白の異常な増加が起これば免疫力が低下し、他の感染症を合併しやすくなります。

ISS分類

多発性骨髄腫のステージは、Durie & Salmon分類法が長い間採用されてきました。しかし、最近ではDurie & Salmon分類法に替わってISS分類(国際病期分類)が広く普及しています。

ISS分類による生存期間の中央値は以下のとおりです。

ステージ

生存中央値

ステージⅠ

62月(約5年)

ステージⅡ

45か月(約3年半)

ステージⅢ

29月(約2年半)

ISS分類における各ステージと予後とは相関しているため、最近ではこちらのISS分類が多発性骨髄炎のステージを判定する基準として広く使用されています。

多発性骨髄腫が悪化したときにみられる他の症状

多発性骨髄腫が悪化すると、高カルシウム血症などの合併症や貧血などの症状がみられるようになりますが、他にも次のような症状がみられることがあります。

腎不全

多発性骨髄腫を発症すると、腎臓機能に障害が起こることが少なくありません。骨髄腫細胞からは、M蛋白というタンパク質が出ています。

M蛋白は血液によって腎臓にまで運ばれ、そこで沈着するために腎機能が低下しています。また、M蛋白が尿細管に詰まってしまうことによっても、腎臓障害は引き起こされます。

心不全

多発性骨髄腫細胞から分泌される異常蛋白が、不溶性の繊維状蛋白アミロイドに変化して臓器に沈着すると、機能障害をもたらします。アミロイドが心臓に溜まると、心不全が引き起こされることがあります。

 

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