乳がんの種類と分類

このページでは、乳がんの種類と分類について説明します。
専門家にインタビューしたより詳しい記事は以下からご覧ください。

 

乳がん検診 検診内容とメリット・デメリットについて

乳がんの分類

乳がんは悪性度の違いにより、下記の2種類に分類されます。

  • 浸潤性乳がん
  • 非浸潤性乳がん

浸潤性乳がんの特徴

浸潤性乳がんは、周囲の組織を浸潤しながら広がり、リンパや血液の流れに乗って、リンパ節・骨・肺・肝臓・脳などに転移する可能性があります。

しこりをつくるタイプが多く、痛みや乳房のえくぼなどの症状がみられます。ただし、浸潤性乳がんでも、症状が全くでない場合もあります。

乳がんは、がんの中では比較的進行が緩やかなことが多いですが、早期の段階からわきの下にあるリンパ節に転移しやすく、わきの下のしこりで気づくケースも多くあります。

非浸潤性乳がんの特徴

がんが腺小葉や乳管内に留まっており、転移する可能性が低い、ごく早期の乳がんです。

しこりをつくらないタイプが多く、症状はほとんどみられないため、乳がん検診(マンモグラフィー)などで、偶然発見されるケースが多いです。

非浸潤性乳がんの発見率は年々増加しており、非浸潤性乳がんの段階で治療を開始すれば、ほぼ100%治すことができますが、放っておくと、浸潤性乳がんに発展するケースもあります。

乳がんの発生部位

がんができる部位では、乳房の外側上部が最も多く、発生頻度は約46%です。

外側上部には、乳腺組織が多く集まっているため、がんが発生しやすいと考えられています。

次いで、内側上部:約19%、外側下部:約14%、乳頭直下:約4%、内側下部:約6%となっています。

乳房パジェット病と炎症性乳がん

乳がんの中には、乳房パジェット病と炎症性乳がんという珍しい種類があります。乳房パジェット病は、 しこりがない場合が多く、乳首が炎症したように赤くなり、皮膚がはがれ「びらん」という状態になります。

炎症性乳がんは、しこりがない場合が多く、乳房が広範囲に赤くはれ、皮膚がむくんで毛穴が目立つ状態(オレンジ皮様皮膚(かわようひふ)や、豚皮膚様(ぶたひふよう)と呼ばれます。)になります。

がん細胞の性質による「サブタイプ分類」

近年、乳がんの治療では、一人ひとりの患者さんのがんの性質で分類する「サブタイプ分類」が広く活用されるようになりました。

乳がんには、全部で5つのサブタイプがあり、「ホルモン受容体」「HER2タンパク」「Ki67値」のそれぞれの項目を調べることによって、どれに属するかを判断します。

サブタイプを決める3つの項目について、少し詳しくご説明します。

ホルモン受容体

ERはエストロゲン受容体、PgRはプロゲステロン受容体のことで、両者をあわせて、ホルモン受容体と呼びます。がん細胞にホルモン受容体がみられる場合は陽性、ない場合は陰性となります。

乳がんの約7割はホルモン受容体陽性で、女性ホルモンのエストロゲンがホルモン受容体に作用することで増殖します。

ホルモン受容体陽性の場合は、それらのはたらきを抑えるホルモン療法が積極的に行われます。

HER2

HER2(Human Epidermal growth factor Receptor type2)とは、細胞の増殖をコントロールするタンパクのことです。

正常な細胞にもわずかに存在していますが、過剰に発現するとがん化につながると考えられています。

特に乳がんでは、がん細胞にHER2タンパクが過剰発現している場合(陽性)、HER2の抗体薬である「トラスツマブ」という薬がよく使われます。

Ki67

Ki67とは、細胞の増殖スピードを表すマーカーで、値が高ければ高いほどがん細胞の悪性度が高いと判断されます。

特に、ホルモン受容体が陽性、かつHER2が陰性の患者さんにおいて、Ki67は術後に追加治療を行なうかどうかの重要な指標となります。Ki67高値であれば術後化学療法を追加することを検討します。

乳がんでは、上記3つの項目を調べた上でサブタイプ分類を行ない、それぞれに応じた治療法を検討します。

5つのサブタイプのうちルミナルA型は、ERとPgRが陽性で、細胞の増殖スピードが遅いという典型的なホルモン依存性の乳がんですので、ホルモン療法が効果的です。

「トリプルネガティブ」は、ホルモン受容体・HER2がいずれも陰性のタイプであり、ホルモン療法やHER2を標的とする治療を行う必要はなく、従来型の抗がん剤による化学療法が治療の中心となります。

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